すごい経営 その5
ではその「顧客第一主義」のご紹介。
普通の弁当屋さんや一般的な飲食業では絶対真似できないことでしょう。
玉子屋の日替わり弁当は税込450円と申し上げましたね。
税理士らしく突っ込みますが、「税込」ですから、
「税抜」ではわずか416円ですね。
その材料の原価にいくらかけているかというと、
2017年でなんと53%!
238円50銭です。
これ純然たる食材費なのです。
これに容器代や物流費、人件費はかけていないのです。
玉子屋はリターナブルの容器に入れて
それをオフイスまで届けて、食後その容器を回収するという
サービスまでしていますから、それはかなりのコストに
なっているはずですね。
さらに大型の食洗機や炊飯器等の減価償却費まで入れたら
いったいどれくらいの利益が出ているのでしょうか。
正直原価率50%オーバーの弁当屋はありえないと思いますね。
一般的な弁当屋さんで、それこそ良心的なところで
40%~42%だそうですから。
正直に書いてありましたが、
「6万食を超える大量の弁当を作っていれば
一食の原価をもっと安くすることは可能でしょう。」
ただ玉子屋は原価率に対する様々な工夫をしています。
驚いたのは、取引している食材業者を固定していないそうです。
日本全国の業者と取引しています。
何といっても一日に7万食もの食材を大量に仕入れますからね。
コロッケなんか一度に30万食も発注するから、
プライベートブランドとして作ってもらい値段も安くしてもらう
そうです。
さらに驚いたのは食材の在庫は持たないので、
毎日大量発注です。
一番のこだわりは米。
社長はもともとお米のコンサルタントまでやった方ですからね。
毎日7万食。
大量のご飯を炊いていますね。
コストカットするには一番しやすい部分ですが、
ここに拘るそうです。
安いコメにしたら、年間1億くらいはすぐ利益がアップするはずですから。
ここが玉子屋の「生命線」なのですね。
お米の仕入れには一番神経使うそうです。
もし仕入先が海外の安いコメにしたらすぐ分かる仕組みがあります。
なぜなら、「品種のDNA鑑定」までやっているのだからです。
ここまで書くと怒られそうですが、
「食材の仕入れ業者は性悪説」
なんだそうです・・・。
こここそが玉子屋の「顧客第一主義」。
本当に「すごい経営」ですね・・・。
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