« 税理士の料理番 その45 | トップページ | すごい経営 その5 »

2019年1月17日 (木)

すごい経営 その4

この会社はスタンフォード大学MBAの教材にもなったと
冒頭で申し上げましたね。

税理士という職業柄、この事業承継の大成功物語として
MBAで取りあえられたと思ったのですね。
ところが全く違うのですね。

MBAの連中には事業承継など眼中にないのです。
なぜMBAに取り上げられたかが一番面白いと思いましたね。

先代は500食の弁当屋さんから事業を起こしました。
1万食、2万食の工場を作るたびに銀行から借入を
起こしていたそうです。

多いときで17億~18億円の借金を抱えていたそうです。
年商で12億円くらいと解説してありましたから、
年商より借金の方が多いのですね。

これは正直多すぎます。
ただ中小企業の顧問税理士として感じることは、
年商より借金が多い会社はいくらでも存在するという
事実はあります・・・。

ただこの2代目がすごかったのです。

事業承継してほぼ20年で借金は完済したそうです。
売上もご紹介したとおり、弁当事業だけで70億円ですからね。

MBAの連中にはこれだけ業績が良くなって
売上も拡大しているのに、なぜチェーン展開しないのか、
なぜ上場を目指さないのか不思議なんだそうです。

私も元証券マンとしては、
「上場しましょう」
という営業が毎日のように間違いなくあると思うのですね。


しかしここがこの会社の題名の通り「すごい経営」なのですね。
お分かりになりますか?


私のブログの永遠のテーマをここでまた申しあげましょう。

「会社は誰のものか?」

ということなのですね。


上場公開するということは、

「株主のもの」
という考え方からくるのですね。

この玉子屋の経営方針は

「最高の弁当を最高の最高の配達サービスでお届けする」

という考え方です。
つまり、
「会社はお客様のものである」
という考え方からくるのです。


このあたりMBAの方々には理解できないのでしょうし、
一般的な中小企業の経営者にも理解不能かもしれません。
これも何度も書きますが多くの経営者は


「会社はオレのもの」・・・。

« 税理士の料理番 その45 | トップページ | すごい経営 その5 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: すごい経営 その4:

« 税理士の料理番 その45 | トップページ | すごい経営 その5 »