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2018年10月24日 (水)

amazon世界最先端の戦略がわかる その5

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大躍進のアマゾンですが、いったいそのウィークポイントは
何だと思いますか?

物流網が楽天を引き離す最大の武器と申し上げましたが、
実はここが弱点でもあるのですね。

日本では自前の物流を持っていないのです。
日本ではヤマト運輸と日本郵政に依頼しているのです。
これは日本の宅配業の水準の高さからよるものらしいです。
全国どこでも翌日に届くし、配達時間も指定できるわけで、
米国のように広大な国から見たら考えられないサービスなのでしょうね。

アマゾンが配達する個数は2016年でおよそ4億個と
言われています。
推定でそのうち2億5000万個がヤマト運輸です。
その数からしたらヤマト運輸の上得意であることは
間違いないですね。
事実売上の15%を占めているらしいです。

しかし驚いたのはその平均単価。
何と280円で運んでいるのですね。

図はヤマト運輸の利益を表すグラフです。
280円では採算が取れないのでしょうね。
当日配達の撤退を決め、400円に値上げ要請をしたのです。

因みに下は佐川急便です。
佐川急便も以前はアマゾンと取引していたのです。
ところが2013年に契約を打ち切っています。
佐川急便もきっと安く請け負っていたのでしょうね。
アマゾンが値上げに応じなかったからです。
でも皮肉なことに、ヤマト運輸を営業利益で抜くことが
できたのです。
一時は日本郵政が肩代わりをするのではという憶測が
流れたらしいですが、日本郵政自体の総取扱個数が
7億個ですから、キャパ的に無理なのですね。

しかし、4億個を運ぶのに、一個400円かけたら、
それだけで1600億円ですね。
アマゾン自体の売上が1兆3000億円ですから、
莫大な費用負担ですね。
当然、アマゾン自体も日本での物流戦略の抜本的な見直しを
迫られているはずなのですね。

きっと宅配業社を買収するか、
それともコンビニを買収してコンビニ受け取りを
増やしていくか・・・

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