« 不死身の特攻兵 | トップページ | うつ病九段 その7 »

2018年8月16日 (木)

うつ病九段 その6

「なぜ先崎九段がうつ病になったのか」


これが明確にこの本に書かれていないので、
本当に気になっていました。
実は、先日週刊誌の記事で見つけたのです。
週刊現代 7月21日・28日号からです。


「うつ病になった原因は、これだという確信があります。
2016年8月から2017年5月にかけて起こった
『ソフト不正使用疑惑事件』です。
真相を究明するために第三者委員会ができ、日本将棋連盟の理事が
会員決議によって解任されるという異常事態が起きてしまいました。」


こう本人はハッキリ言っているのですね。

『ソフト不正使用疑惑事件』とは、三浦九段が将棋ソフトを対局中に
使ったのではないかという疑惑がかけられた事件です。
結局、ハッキリとした証拠もなかったことから、
将棋連盟としては正式に謝罪したのですね。以降

「三浦九段冤罪事件」

とも呼ばれるようになりました。


将棋界としてはたいへんな騒ぎだったのでしょうね。


「私自身、年齢的に将棋界をまとめていかなければならない立場に
なっており、自分が何とかしなければ、この業界は終わると
本気で思い込んでおりました。」


ここですね。自ら追い込んでいるのです。
そこで「3月のライオン」の映画化が重なってしまったのです。


「今思えば、自分が何とかしなければ、とずっと思いつめたことの思考が
よくなかった。」


そうなのでしょう。
ここがやはりうつ発症の原因だったのです。
ではなぜこのことをこの本に明確にかけなかったのか。


やはり執筆中はうつが直りかけていた時ですからね。
うつの原因について真面目に考えることは、
やはりできなかったのでしょう。

きっと我々の知らないこと、公表できないことも
たくさん知っていたはずです。
業界の内部事情そのものですからね。
これは逆に医者から止められたのかもしれません。


三浦九段の冤罪事件については、正直私はよく変わりません。
ただ、お隣の囲碁界では、2016年3月に世界ナンバーワンの
中国の李世ドル九段がグーグルのAlpahaGoに負けた直後のことです。

「ついに囲碁ではコンピュータが人間の知能を上回った」


感慨深い瞬間でしたからね。


将棋の方は囲碁より先にコンピュータの実力が上回っていると
聞いていましたので、冤罪事件の際にも、


「やはり将棋のプロ棋士でも、もはやコンピュータに頼らざるを
得なくなったのか・・・。」

そういう率直な感想でした。


先崎九段の言われる通り、「この業界は終わる」という意識は
やはりあったと思うのです。


プロ棋士に対して高い指導料を払わなくても、
将棋のソフトを買えば、以降永久にタダで指導をうけることに
なってしまいますからね。

プロ棋士自身がコンピュータに頼っているなら、
プロ棋士がいらなくなることさえ考えられるからです。


いろいろなことで、先崎九段を追い詰めていったのでしょうね。
真面目で「愛すべき人物」だからこそ、うつ病を発症した
ともいえるのではないでしょうかす。


「これが真相だったのか・・・」

妙に納得しました。

« 不死身の特攻兵 | トップページ | うつ病九段 その7 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: うつ病九段 その6:

« 不死身の特攻兵 | トップページ | うつ病九段 その7 »

フォト
2022年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31