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2018年8月29日 (水)

遊ぶ鉄工所 その6

このヒルトップシステムは本当にすごいですね。
社員が帰った後に工場を稼働させ、製品を大量に作れば
必ず儲かりそうですね。

でも、この副社長はそういうことしないのですね。
なかなかここは経営学的に参考になるお話ですね。
実は、この副社長は大阪大学の講師をするくらいの
経営戦略の専門家なのです。
単なる中小企業の経営者とは違います。

経営者としては「当たり前に」悩むことですから。
ここは解説しておきましょう。


まずマーケティング理論のひとつに「パレートの法則」と
いうのがあります。

分かりやすく言うと「80対20の法則」ともいいます。

「企業の利益の80%は20%の製品から生まれる」

ということなのですね。この法則にのっとれば
80%の利益をもたらしている20%の製品を分析し、
この20%に経営資源を集中させるべきということなのですね。
さらに、上位20%の優良顧客に対して、集中的に販売拡大策を
取るのが得策ということです。
多くの中小企業で取っている戦略ということではないかと
思います。
「売れ筋商品」を集中的に「優良顧客」に売るということ当たり前と
考える経営者も多いでしょう。

Photo

「パレートの法則」と相対する言葉に「ロングテール戦略」というのが
あります。
このグラフを見ると分かりますね。
「長いしっぽ」から「ロングテール」と呼ばれるのですから。

よくこの戦略を取っている企業で「アマゾン」があげられますね。
リアル書店では棚のスペースに限りがありますので
ベストセラーを陳列しますね。(パレートの法則)
これに対してアマゾンはインターネットを使って、
圧倒的な優位なポジションを持って「ロングテール型」のビジネスを
成功させたのです。

ではこのHILLTOPでは、パレートの法則は従わないのです。
徹底的に「ロングテール戦略」を取っているのです。

驚くべきことに1個の受注が68%、2個の受注が10.7%なんだそうです。
ということは、1個、2個の両方合わせて約80%!

パレートの法則と真逆です。
ですから、2018年の取引者数は3000社を超えます!
こんな会社ありませんね・・・・。

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