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2018年8月 8日 (水)

うつ病九段 その4

うつの症状がでてから、日増しに重症になっていきます。
本当に将棋の対局どころではなくなるのですね。
将棋のプロ棋士が将棋が指せなくなるというのは
本当につらいのでしょうね。


プロ野球選手が病気でバットが持てない。
プロゴルファーが病気でクラブを握れない・・・。
プロなんだから将棋が指せなければ即引退ですから。

皮肉なことにこの頃、あの「藤井フィーバー」が始まります。
将棋界が世間の注目を浴びている中で、
「自分はなんでこんなときにと忸怩たる思いが込み上げてきた・・・。」
そうでしょうね。

「夜がどんどん眠れなくなってくる・・・」

「朝四時に起きてしまい、辛い朝を迎える。うつ病の朝の辛さは
筆舌に尽くしがたい。あなたが考えている最高にどんよりとした気分の
十倍と思っていいだろう。」

「やがて胸が苦しくなるという症状が出るようになった・・・」

このあたりの描写はうつ病を実際に経験した方でないと
本当に分からないところでしょう。

「うつ病というのはこんなにつらい病気なのか・・・」

本当に思います。


何より驚いたのは

「電車に乗るのは無性に怖くなった。
正確に言うと、電車に乗るのが怖いのではなく、ホームに立つのが
怖かったのだ。
毎日何十回も電車に飛び込むイメージが頭の中を
駆け巡っているのである。
飛び込むというより吸い込まれるというのが正しいかもしれない。」

こういう感覚は本当に恐ろしいですね・・・・。

周囲から入院を勧められますが、いったんは入院を断ります。
プロ棋士としてやはり対局をしないことも
耐えがたきことだったのでしょう。


ここで実兄から入院するようにとズバリ説得されます。

「精神科の入院というのは、とにかく自殺防止だ。
そのままでは自殺の恐れがある。」

ついに慶応大学病院精神神経科に入院することになりました・・・・。

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