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2018年5月17日 (木)

どん底企業から東証1部企業へ その6

1980年代は「カエン・シリーズ」で
ニイタカは急成長を遂げます。


温泉地の旅館は当然ですが、大量の食器や鍋を洗わなくては
ならないため、洗剤の需要も多いのです。
固形燃料を売ると同時に
「当社の洗剤も扱ってください」
という営業で洗剤の売り上げも伸びていきました。
こうして、固形燃料と洗剤との相乗効果で
売上が伸びていったのです。


80年代後半にはカエンの固形燃料だけで売上20億円にも
拡大したそうです。
1982年(昭和57年)にどん底から独立ですからね。
わずか数年でこの「カエン効果」で急成長したのです。


ここで経営陣は一大決心をします。
これも参考になるお話なのでしょうね。
固形燃料のビジネスは旅館などの特定の消費者に
限られるのですね。
シェアをほぼ独占したニイタカにとっては
これ以上の市場規模にはならない、
ニイタカのもともとの主要製品である洗剤の方が
数百億の市場規模になると判断したのです。

ニイタカはもともと関西が地盤です。
物流を考えたら、東日本に工場を建設すべきと
判断したのです。

そうして1989年(平成元年)茨城県龍ヶ崎市に
最新のコンピュータ制御で稼働する「つくば工場」を建設。
工場建設にかかった費用は土地代を含め20億円!
当時の年商は30億円台であたっというのですから、
かなりの「イチかバチかの賭けに近い投資」


独立から7年目のことです。
20億円も投資できる経営者はそうそういないと思いますね。

でもその投資のおかげで1990年(平成2年)の売上は
43億円に!


その後1997年(平成9年)に滋賀県多賀町に「びわ湖工場」を
建設しています。


しかし経営者の読みは見事ですね。
カエンの固形燃料のシェアはトップと取り続けていましたが
1998年(平成10年)の固形燃料の売上は25億円にしか
なっていないのです。


主力の洗剤のマーケットの市場規模が拡大するという読みは
ズバリあったったのです。


Photo


写真は現在の主力商品のマイソフトコンク。
高濃度でコンパクトな業界初の菱型パウチ洗剤です。
発売後わずか4年で販売総数300万袋に達する大ヒット商品
となりました・・・。

こうして、2003年(平成15年)4月24日。
創立40周年のまさに当日、東証二部に上場することが
できたのです。

さらに2015年(平成27年)東証一部に・・・。

どうでしょうか?
参考になりましたか?

一度や二度の倒産くらいで!
諦めたらダメなのです・・・。

(ガンバレ! ニイタカシリーズ おしまい)

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