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2018年4月25日 (水)

伝えることから始めよう その10

高田明氏は、世阿弥を非常によく勉強されているのですね。
これは先日湯川弁護士の「ほどよく距離をおきなさい」で
ちょうど世阿弥について勉強したところでしたので
正直驚きました。こちら

世阿弥を研究することで、経営学にも通じるものがあるのですね。
経営者に世阿弥は好んで読まれているようですね。


Photo


ついでにこの本も読みました。
なかなか世阿弥について分かりやすく書かれています。

でもまず「離見の見」を高田氏も薦めていますね。
テレビショッピングでは最適な考え方なのでしょう。
「離見の見」の高田流の解釈としてよりリアルで
分かりやすいのでぜひご紹介しましょう。

世阿弥は能を舞う時に「3つの視点」があると説いています。
「我見の見」、「離見」、「離見の見」の3つ。

「我見」とは自分の側から相手を見る視点。

能でいえば、舞台にいる演者が客席を見ているのが我見。

「離見」とは、相手が自分を見る視点。
能でいえば観客が演者を見ているのが離見です。

では「離見の見」とは、自分自身の姿を離れた場所から
客観的に眺める視点のことを言うのだそうです。

これを能でいえば、
「舞台にいる演者が、あたかも幽体離脱でもするように
視点を見所後方に移動させて、俯瞰するように
舞台と客席の全体を見て、観客の視線で自分の舞を
みること」
何だそうです。

テレビショッピングに置き換えると、
売る側が、商品の特長や性能を説明して
「これいいでしょう」
と一方的に購入を進めているのが「我見」です。

これに対して、テレビを見ているお客様のシーンを想像して
「こんなふうに使うといいと思いませんか?」
と相手の立場で提案できるのが「離見」。

そして、離見で気づいたことを、どのように伝えれば
お客様の心に届くか、伝え方の方法まで考えることができるのが
「離見の見」

「離見と離見の見が大切なのは、能など舞台芸術やテレビショッピング
だけではありませんよ。他のビジネスでも、政治でも教育でも医療でも、
あらゆる世界でコミュニケーションが重要な役割を果たす場面では
同じことが言えると思います」

これは本当にそう思います・・・。


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