おかげさまで丸20年
3月1日は開業記念日です。
平成10年開業ですから、本日で税理士として丸20年。
本日から21年目に突入いたしました。
本当にありがとうございます。
先日、91歳で今もなお現役の弁護士として活躍中の
湯川久子先生の書物を読みました。
先生は弁護士として丸60年。61年目に突入したそうです。
私の何と40年も大先輩。これから40年後にこんな本を出版できるとは
到底考えられませんね。
もうこれ考えただけで、私なんかまだまだ奥茨木村の「ひよっこ」ですね。
(すみません。NHK連ドラネタ・・・・)
湯川先生は長年、能がご趣味。
能楽の大成者、世阿弥のことをその本の中で紹介されてます。
世阿弥が「風姿花伝」の中で、
「初心忘れるべからず」
と言っているそうです。
この「初心」とは「それを始めたころの気持ちや志」と普通考えがちですが、
世阿弥が説く「初心の真意」は、
「はじめて事にあたる未経験な状態、未熟さそのもののこと」
を指すのだそうです。
つまり、「初心に帰る」というのは
「未熟な自分に戻ること」
「自分の未熟さを忘れることなく精進しなさい」
ということなのだそうです。
世阿弥の教えとは、つまり、私が本日開業時の気持ちを
思い出すのではなく、初めて確定申告書を作った時の
未熟な経験を忘れてはならないということなのでしょう。
20年前に初めて税理士として確定申告書を作成したことは
本当に覚えています。
何日もかけて一生懸命に作り上げて、税理士のハンコを押すときに
実際手が震えました。(詳しくはコチラ)
きっとお医者さんでも、そんな経験があるのでしょうか。
初めての手術をするときにきっとどんな医者でも手が震えるはずです。
経験を何十年も積み大ベテランになれば、本当に手術なんか
「ようかんを切るような感覚」
になるのでしょうか・・・?
湯川先生も、
「胸に今も、新人時代のあの痛恨の思いがあるからこそ、
私はこうして弁護士として息長く、依頼者のお役にたとうと、
裁判所へ足を運べるのかもしれない」
「人生の未成熟期にさいなまれた不安や焦燥感こそが、自分を謙虚に、
真摯な気持ちにしてくれる」
といわれています。
つまり、
「未熟さへの自覚」
これが現役の弁護士として自分を支えてくれるのだと・・・。
91歳の大先輩が「まだ未熟」と言われたら、
私なんかもうどうしようもないですね。
もちろん、弁護士や医者の経験はないから、私には分かりません。
でも税理士として開業一年目の不安や焦燥感にさいなまれた毎日。
あれこそ忘れてはいけないのですね。
湯川先生ありがとうございました。
私も37歳の駆け出しの未熟な税理士のあの頃にもう一度戻り、
謙虚に、そして真摯な気持ちで精進していこうと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
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こんにちは
初めて点滴をしたとき、駆血帯を外すのを忘れていて
どうして血液が逆流するのに点滴が落ちないのだろうかと
悩んでいたのは私です(笑
投稿: OnsidekickRecover | 2018年3月 1日 (木) 21時03分