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2018年2月 2日 (金)

いのちのスタートライン その6

この本は本当にガンについての勉強になります。


大久保さんのように、精巣腫瘍が最も進行したステージの
患者の多くが「後腹膜リンパ節郭清(かくせい)術」という手術を
受けるそうです。
名前からして何だか難しそうな手術ですね。


「簡単にいうと、お腹をタテに切って内臓を取り出し、
奥にある50個弱のリンパ節をすべてはぎ取る大手術」


なんだそうです。

「腹切って内臓取出して・・・??」

もう聞いただけで恐ろしくなりますね。


ガンというのは本当に怖いですね。
大久保さんが手術前に4つの病院でセカンドオピニオンを
受けた理由がこれで分かりますね。
できれば絶対受けたくない手術ですから。

ただ、この「後腹膜リンパ節郭清術」をして
「取り出したリンパ節に活動性のガンが見つからなければ
ガン治療は終了する」のだそうです。

2007年8月8日。3度目の手術。
大手術は難航します。手術開始から9時間かかったところで
奥さんが執刀医に呼ばれます。

本当にここで悪い知らせかと、奥さんは死を覚悟までされたそうです。


「ご主人のお腹の中は癒着が強く、それを解くのに
時間がかかっています。
これが終わったらリンパ節郭清術に入ります・・・。」


ここでテレビドラマの「ドクターX」の執刀の場面で
こんなやりとりがあったことを思い出しました。
大門未知子は見事に癒着を取り除いていましたね・・・。


結局、手術は15時間にわたる大手術でした・・・。
集中治療室でまる2日間、大久保さんは
生への執念で格闘します・・・。

でも15時間という大手術のダメージは計り知れなく
大きかったと思います。


手術から5日目。8月13日。
担当医が病室を訪れます。


「大久保さん、手術の病理検査の結果が出ましたよ。
取り出した47個のリンパ節は、
すべてガンの壊死組織でした・・・。」


とたんに大粒の涙が出て、自然と担当医と抱き合っていたそうです。
隣でもちろん奥さんも大泣き・・・。


ここで私も大泣きです・・・・。

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