小さな企業が生き残る その3
金谷氏は2011年にガイアの夜明けで、商品開発の模様が
紹介ました。
その放映中に金谷氏のfacebookのアカウントを探してきて
直接メールを送ってきた方がいたそうです。
その方は木工所の3代目の西島洋輔氏。(当時26歳)
静岡県熱海市の西島製作所で建具製作を行っていました。
熱海というと昔は旅館が盛んでした。
当然旅館相手の建具需要だったはずです。
でも旅館も倒産が相次ぎ4割に激減し、建具屋さんも
かなり厳しい状況に追いやられていたのでしょう。
西島木工所はピーク時に9000万円あった売上が
4分の1まで落ち込んでいたそうです。
当時は建具屋からの脱皮を計ろうと木工雑貨を作っていたのですが、
サッパリ売れず。
デザイン力のなさを痛感し、デザイナーを10社以上探して連絡しても、
まともに取り合ってくれません。
そんなときにガイアの夜明けを見て、その場でメールしたそうです。
でも金谷氏のすごいのは、すぐ対応したのですね。
普通の「エライ」デザイナーならこうなるのでしょうか・・・・。
申し訳ないですが「倒産しかかった」(失礼!)助けるデザイナーは
なかなかないですよ。
1年半も試行錯誤して、金谷氏のアドバイスに従って作ったのがコレです。
これ何だか分かりますか?
まな板です。
でも、裏返すと食事を盛りつけるプレートになるのがミソです。
しかも、高級な国産ヒノキを使っています。
奈良の吉野ヒノキで合板ではなく、
無垢の一枚板で樹齢100年以上のものです。
当然高価なものとなりますが、西島木工所は、建材にしたときに出る端材を
安く仕入れられるルートをもっていたのです。
でも安くはありません。西島木工所のHPを見ると
なんと11,664円です。
正直いい値段ですが、このあとの戦略ですね。
メディアに取り上げられるように活動した結果、
ニュース番組や新聞の全国紙にも取り上げられたそうです。
なかなか楽しいプレートですね。
このまな板により西島木工所は復活したのです・・・。
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