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2017年12月 7日 (木)

「100円の男 ダイソー矢野博丈」その5

ダイソーは平成11年頃
「ダイソーが潰れる」
というウワサがあったそうですね。

「あれだけ安い値段で売ってもうけが出るのか?」

皆そう思うでしょうからね。
海外からの安い輸入品に頼っていたら、円安でいっぺんに
儲けが吹っ飛ぶくらいのことは容易に想像つきますからね。

あの頃、在庫がなんと300億円もあったそうです。
当時の売上がどれくらいあったか分かりませんが、
巨額の在庫を抱えていたのは間違いありません。
回り続ける歯車が止まったら、一瞬にして破綻です。

面白いことが出ていました。
あの頃の矢野社長は、銀行からの融資があるたびに
上限額をめいっぱい借りるようにしていたそうです。

これは中小企業の顧問税理士として、よく直面する問題ですね。

「銀行はよく言われるように、雨の時は傘貸さないですからね・・・」

修羅場を何度もくぐってきた矢野社長は、まさにたたき上げの経営者ですからね。
これは、経営哲学として肝に銘じていることなのでしょう。

私もこれについては何度もアップしていますね。

「赤字で会社は潰れない。潰れるのはキャッシュがないとき。」

まさにそうですから・・・。


平成12年(2000年)
「ベンチャー・オブ・ザイヤー」を受賞して流れに乗ります。
ベンチャーキャピタルがほっておかなかったのでしょう。
3月に9億円の増資、さらに6月に27億円の増資です。
一時は上場公開の寸前までいったそうです。

さらに、この頃から海外進出を果たします。
平成13年(2001年)の台湾出店を皮切りに、
韓国、シンガポールに。

円安の為替リスクを海外進出でクリアしたのですね。
現在ダイソーは海外26の国に約1800店舗を
構えるようになったのです。
国内でも錦糸町の駅前店はすごいです。
売り場面積1000坪で年間売上14億4000万!
こんな企業はなかなかないですね・・・。


ダイソーの矢野社長は現在63歳。
次男の靖二氏が会社に入り、事業承継を視野に入れているそうです。

また8年後に上場公開の予定に入っているそうです。
将来の相続を考えたら上場するしかないのでしょう。

たかが100円。されど100円・・・。
たった100円でこれだけのビジネスにした男は
未来永劫この社長しか現れないでしょう・・・。


(ガンバレ! 100円の男シリーズ おしまい)

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