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2017年9月12日 (火)

誰がアパレルを殺すのか その9

オンラインSPAというのは結構勉強になりましたね。

これは他の業種でも可能なことなのではないでしょうか?


「オンライン・リフォーム」
「オンライン・住宅」
「オンライン・家電」


メーカーが消費者とネットを通じ直接販売する仕組みですね。
もう考えている人もきっといるのでしょうね・・・・。


ところで、オンラインSPAが登場した背景には、人々がインターネットで
ものを買うことに抵抗なくなっているという背景があるのです。


人々は今まで百貨店やSCで服を買わなくなっている代わりに
ネットで買っているのですね。
服を買わなくなっているのではないのです。
わざわざ売り場に行かず、ネットで買っているのですね。
これも他業種の方にヒントになりませんか?


米アマゾンが日本に上陸したのが2000年です。
楽天市場が誕生したのもそこ頃ですね。
わずか十数年でネットショッピングが
一大勢力になってしまったのです。
ファッション業界では、その2000年頃に
スタートトゥデイが運営する「EPROZE(イプローズ)」が
誕生しました。
「カタログ通販をオンラインに置き換える」ことに
チャレンジしたのですね。


その後紆余曲折はあったものの、スタートトゥデイは
衣料品では最大規模を持つ「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」に
発展させました。


ゾゾタウンの年間売上高は763億9300万円(2017年3月期)。
この売上高は阪急百貨店の婦人服の売上高をもうすでに
上回っています。
百貨店ではアパレルの販売不振による業績低迷が続く中、
ゾゾタウンはアパレル不振とは無縁なのですね。


ゾゾタウンの強みは何か分かりますか?

「ブランドを横断して統一した基準で商品を比較できること」

なのですね。

当たり前といえば当たり前かもしれませんが、
こんなことは誰も気が付かなかったことなのでしょうか?


一方でアパレル企業にもメリットがあるのです。
百貨店に出すより収益面のメリットがあるのです。

前にご説明した「消化仕入」という契約形態をとっています。
アパレル企業はゾゾタウンの倉庫に納品します。
この段階ではアパレル企業側の在庫ですが、売れた段階で
受託手数料がゾゾタウンに支払われる仕組み。
その手数料も百貨店にくらべて安く20~30%程度なのだそうです。

ゾゾタウンに出店する店舗は934店(2016年12月時点)。
もう一つのメリットは、アパレル企業だけが閲覧できる管理サイト。
これにより、他社商品の売れ筋などアイテム別に検索できるのだそうです。
これはものすごいことですね。

これだけでも出店する価値はありそうですね・・・。

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