誰がアパレルを殺すのか その7
この本で、アパレル業界だけでなく他の業界の方にも
一番参考になると思ったところをご紹介します。
まずこの図を見ていただきましょう。
この図をながめているだけ何かヒントになるはずです。
一番右側は、「アパレルの古き良き栄光の時代」
一着30万円のブランドを消費者はありがたがって
買っていました。
最終消費者に行く前に、商社やメーカーを通し、
百貨店などの店舗で売られます。
工場で仕入れた材料代は一着1万円もしないはずですよね。
それがどういう訳か、いろいろと流通マージンも引かれ
30万円にもなってしまう訳です。
真ん中はまさにユニクロのビジネスモデル。
20年前は確かに画期的でした。
「フリース1900円」
で華々しくデビューし一時代を築きました。
中国などの提携工場で大量生産し、しかも自社店舗で販売するという
「一気通貫」
を築き上げて、すべての利益を一社で吸収することに成功しました。
ただ20年ほど時が経過し、大量の広告宣伝費、大量の出店コスト、
人件費増などより現在は曲がり角を迎えています。
左側にあるのが「オンラインSPA」という
新業態。
ご存知ですか?
正直書くと初めて知りました。
これだから読書はやめられないのですね。
これはものすごい発見ですよ!!
ユニクロがSPAを発見し、20年間成長できたたのですから、
これを日本でいち早くやれば、あと20年は企業を成長させる
ことができます!!
この仕組みを発見したのが、米国のベンチャー企業エバーレーン社の
CEOであるマイケル・ブレイスマン氏。まだ若干32歳。
7年前の25歳の時に勤めていたベンチャーキャピタルを
辞めて起業しました。
なぜ起業したかは、自分の着ている服が原価の8倍もの
値段で売られていることに驚いたから。
先ほどの例でいうと売価30万円の高級ブランドが
原価3万7500円で作られていると知ったからなのですね。
もっとはっきり書くと、このCEO当然ですが、
服に関しては完全に素人ですね。
この発想なのですね。
これはヒントになるのでしょう。
ユニクロの柳井社長がこの本で、
「日本のデザイナーは服について知らなさすぎる」
と怒っていましたが、知らなくても結構!
消費者に喜ばれる服を提供しさえすれば
企業は発展するのです。
何だか明るい未来を感じませんか?
« 誰がアパレルを殺すのか その6 | トップページ | 誰がアパレルを殺すのか その8 »
コメント