生涯投資家 その7
この本の後半は投資に関する彼の鋭い観察眼が非常に参考になり、
いろいろ書きたいことはたくさんあるのですが、
そろそろまとめましょうか。
村上氏が2006年に逮捕され、2011年まで裁判を行っていました。
その間、強烈なパッシングを受けたせいか、日本を離れシンガポールに
居を移します。
有罪が確定して数年後、2015年11月村上氏の事務所に
強制捜査が入ります。
これは久しぶりの報道でしたね。
村上氏の会社に入社したばかりの長女に容疑をかけられます。
当時彼女は妊娠7か月。
当然産休中であったにも関わらず、容疑がかけられ、
度重なる調査のストレスからついに死産となってしまったようです。
この本を読んで初めて知りましたが、それがきかっけで
この本を書いたのです。
「村上氏タタキ」がその子供までタタこうとする、
このマスコミの姿勢に我慢が出来なかったのでしょう。
日本で「コーポレート・ガバナンス」の初代伝道者として
やはり明確にすることが彼の責任の取り方だったのかもしれません。
ただここ数年で、「物言う株主」が増え、技研攣権行使の方針の開示も
義務となり、日本としてコーポレート・ガバナンスに関する指針が
國として示され、投資家と上場企業のあるべき姿がだいぶ明確に
なってきたようです。
これこそが彼の目指してきたものです。
最後に彼の言いたいこと。
「私は多くの批判を受けてきた。
その原因として、自分の信念を信じ、その信念に自信を持ちすぎて、
早急に物事を進め過ぎた場面があったことも、今になって振り替えると
否定できない。
しかし、その方法論や私の言動に賛否はあっても、
私が目指してきたことは常に『コーポレート・ガバナンスの浸透と徹底』
であり、それによる日本経済の継続的な発展である。」
お分かりになるでしょうか。
これが村上氏の最初で最後の告白「日本経済への遺言」です・・・・・。
(がんばれ!日本のジョージソロス シリーズ おしまい)
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