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2017年8月30日 (水)

誰がアパレルを殺すのか その1

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なかなかショッキングなタイトルですね。
生き物ではないのですから、殺すことはできないのですからね。

それだけに、アパレルという「業態」は死んでしまった
というのですね。
では、題名の通りなら、誰のせいで殺されたのでしょう・・・・。


ではその前に、いかに「アパレル業界は死んでしまったのか」
の理由を経済産業省のデータから。

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1991年(平成3年)まさにバブルのピーク時には
15.3兆円もあったのですね。
あのバブルの頃とは比較にならないでしょうけど、20年間で
市場規模は3分の2に。
この「失われた20年」でこれだけ下がった業種も珍しいでしょうね。

ただ注書きに注目していただきたいのですが、
ここ数年間で訪日外国人の「爆買い」特需もあった訳ですから
実際にはもっと縮小しているのです。


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でも一方で、国内供給量は20年前に比べなんと2倍にもなっているのです。

市場が縮小して、売れなくなっているのに
供給量だけが増えているのです。
当然あふれ出た商品を売りさばく業者が出てきます。

これをいわゆる「バッタ屋」と呼ばれる方々・・・・。
しかし、メーカー側はたまったものではないですね。
売れない上に在庫の山。
それをバッタ屋にたたき売りですから・・・。

まさに、「アパレル不況」

なぜこんなに供給過剰になったかは後で解説しますが、
アパレル不況であおりを受けているのが百貨店業界。
なぜなら百貨店の売上の3割はアパレルだからです。

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ここ数年の百貨店の閉店の表です。

週末の日経新聞で、百貨店の船橋西武と小田原西武が閉店する
ことが発表されていましたね。
表中の三越千葉店も今年3月に幕を下ろしています。
最盛期に500億円もあった売上が、2016年3月には
120億円まで落ち込んだそうです。

それだけ個人消費が落ち込んでいるということなのでしょうか。
当然ですが、百貨店の依存度が強いアパレル業界にとっても
打撃であることは間違いありません。

ただ筆者は「アパレルを殺すのは百貨店だけでない」
としています。
それどころか、
「アパレル業界は集団自殺している」
とまで言い切っています。
なかなかこの著者過激ですね。


この業界を理解するうえで、なかなか勉強になりました。
きっとアパレル業界以外の方々にも、参考になると思いますので
ご紹介していきましょう。

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