野村證券第二事業法人部 その3
金沢支店の横尾氏の新人時代のお話、「武勇伝」は懐かしく
読みました。
本当にものすごいセールスマンだったのですね。
いろいろ書きたいのですが、まさに暴露本なので
遠慮しておきます。
ただ、売買報告書を家まで行って破り捨てた「武勇伝」は
正直ひどいですね。
今でいうなら完全に法令違反(昔もそうでしたでしょうけど・・・)
「上司の命令だっと」書いてありますが、
それは単なる言い訳でしかないでしょう。
これ何となく想像つくのですが、昨日ご紹介した「仕切り商い」で
注文を黙ってやってしまったのだと思います。
これを業界用語で「ダマテン」といいます。
これも今では完全な法令違反。(これも昔は・・・)
黙って売買しても、必ずお客さんには売買報告書が届きますからね。
絶対にバレます。
それを破りに行ったということは、今なら「懲戒処分」ものでしょうね・・・。
やはり、この「仕切り商い」というのは、
今だからこそ言えますが「諸悪の根源」でした。
注文を相場の立っている午後3時までに決めなければ
ならないのですね。
朝9時に1000円で買った株を午後3時に決めなければ
どうなるか分かりますか?
翌朝新聞を読めば「終値」をみれば時価が分かってしまいますからね。
仮に午後3時に900円に暴落していたらどうなるでしょうか?
900円のものを1000円で買ってくれとはお客さんにはいえないですね。
損することが確実な銘柄ですから。
ではどうするかというと、他の銘柄を午後3時までに売却しておいて
(たぶん損切りさせておいて)その銘柄を1000円で
買っておくのですね。
たぶんこれは「黙って」売って、「黙って」買っておくのでしょう。
すぐばれてしまうから、売買報告書を破りに行ったのです・・・。
金沢支店での3年あまりの勤務を終え、
東京本社事業法人部に栄転になります。
これは私の経験からも間違いなく大出世です。
正直あり得ない人事異動です。
温泉旅館の社長さんとの転勤のあいさつの場面では
なぜか妙に感動しました・・・。
「オレの数億無駄にするなよ・・・偉くなれ・・・」
きっと数億円損させたのでしょうね。
一方で彼のコミッションは数億稼いだと思うのです。
ひどいですね。
こんなひどいことをするセールスマンでも
野村證券では優秀であるとされ、トップセールスマンと称され
支店長まで上り詰めたのです・・・。
絶対私にはできなかったので、あのまま残っていても
きっと偉くはなれなかったでしょうね・・・。
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