捨てられる銀行2 その2
この本のサブタイトルがかなり衝撃ですね。
「非産運用」
お分かりのように、「資産運用」を「非産運用」としていますね。
「ひさんな運用」とも読み取れます。
日本の金融機関の「資産運用」は明らかに「ヒサン」だと
この作者が言っているのではなく、森金融庁長官が
言っているのです。
もっと分かりやすく言えば、冒頭でいった、銀行の窓口の女性は、
顧客の満足のためでなく、銀行の手数料稼ぎのために商品を売りつけている
ということなのですね。
この本を読んで、個人的にかなり衝撃でした。
「銀行がまさか・・・」
本当に思いました。
こういうことを直感的に分かる税理士は私だけですね。(ちょっと自慢?)
なぜなら、私は30年前に証券会社で投資信託を販売したことが
ありますからね。
もう「時効」でしょうから、何でも書きましょうかね。
あの頃の証券会社は「何でもあり」でしたね。
手数料稼ぎのために、「投資信託の乗り換え営業」は日常茶飯事。
投機性の高い投資信託(いわゆるインデックスファンド)を売りつけて
値が上がるとそれを売って、他の種類のまたインデックファンドを
買わせる・・・。
その手数料が確かに3%くらいだったと思います。
でもそれくらいしないと本当に営業マンのノルマが達成しないのですね。
確かに、あの頃は営業マンのノルマが毎月一人5000万円くらいは
あったと思います・・・。
ノルマ達成のためには、投資信託の乗り換えどころか、
国債でも株式でもなんでも乗り換えました・・・・。
懺悔を込めて申し上げますが、それが本当に顧客のために
なっていたかどうか・・・・。
でもそんなことを真面目に考えたら、
ある意味生きていけない世界だったのですね・・・。(これ内緒かな?)
本当に嫌で嫌でたまらない仕事でした・・・。
投資信託の乗り換え営業は、その後いろいろと問題になって
根絶したと思っていたのですが、まだまだしぶとく残っていたのですね。
しかも、証券会社ならともかく、銀行の窓販に・・・。
これが本当だとしたら、まさに「ひさん運用」です。
地方銀行の多くの若手行員が、今入行2,3年で辞めていくそうです。
「顧客のためにならないことが分かっている金融商品を
売らされるノルマ」で嫌になっていくのだそうです。
その気持ちよく分かりますが、
「30年前と同じではないか!」
私も怒り出したくなりますが、一番怒っているのは
張本人の森金融庁長官なのです・・・。
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