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2016年6月28日 (火)

捨てられる銀行 その8

銀行をダメにした最大の理由は何か?
森長官が考えていることはすごいですね。


「ノルマが銀行をダメにした」


これは衝撃でした。30年も前のお話で恐縮ですが、
かつて「ノルマ證券」と呼ばれるところに私は在籍していました・・。
毎月投資信託のノルマが5000万円、月間コミッションが1000万円。
これは営業マンとしての毎月最低のノルマでした。(内緒です)
「ノルマ達成のためには何でもアリ」のような社内の雰囲気。
過度の回転売買や投資信託の無理な乗り換えなど今思えば、
顧客の利益を無視した営業・・・。

でもその後証券不祥事でたたかれ、「ノルマが過度な営業を助長する」とされ
ノルマ撤廃となった訳です・・・
「カタギになったもので」その後は知りませんが。


でも銀行にはノルマという言葉はないにしろ、やはり営業目標はあります。
中小企業向け貸出額、信用保証付き貸出額、新規貸出件数、カード貸出先数などなど・・。

やはりこの「ノルマ」が銀行経営そのものをおかしくしているのですね。


「借りてください。私の目標が達成出来ないのです・・・」


これは中小企業に取って何のプラスにもならないのですね。
銀行借り入れしたものの、その分を預金にさせられたり、
定期積み金を付きあわせられたりする・・・。
社債を発行したものの、投資信託をつき合わされる・・・。

これは「優先的地位の乱用」と呼ばれるものなのですね。
もちろん、法的には問題あるのですが、
それが問題があることすら中小企業は知りません。

なぜなら、銀行という権力に対して、弱い立場の中小企業は
絶対に逆らえないからなのです・・・。


これに対して森長官は強烈な問題意識を持っているのです・・・。

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