捨てられる銀行 その8
銀行をダメにした最大の理由は何か?
森長官が考えていることはすごいですね。
「ノルマが銀行をダメにした」
これは衝撃でした。30年も前のお話で恐縮ですが、
かつて「ノルマ證券」と呼ばれるところに私は在籍していました・・。
毎月投資信託のノルマが5000万円、月間コミッションが1000万円。
これは営業マンとしての毎月最低のノルマでした。(内緒です)
「ノルマ達成のためには何でもアリ」のような社内の雰囲気。
過度の回転売買や投資信託の無理な乗り換えなど今思えば、
顧客の利益を無視した営業・・・。
でもその後証券不祥事でたたかれ、「ノルマが過度な営業を助長する」とされ
ノルマ撤廃となった訳です・・・
「カタギになったもので」その後は知りませんが。
でも銀行にはノルマという言葉はないにしろ、やはり営業目標はあります。
中小企業向け貸出額、信用保証付き貸出額、新規貸出件数、カード貸出先数などなど・・。
やはりこの「ノルマ」が銀行経営そのものをおかしくしているのですね。
「借りてください。私の目標が達成出来ないのです・・・」
これは中小企業に取って何のプラスにもならないのですね。
銀行借り入れしたものの、その分を預金にさせられたり、
定期積み金を付きあわせられたりする・・・。
社債を発行したものの、投資信託をつき合わされる・・・。
これは「優先的地位の乱用」と呼ばれるものなのですね。
もちろん、法的には問題あるのですが、
それが問題があることすら中小企業は知りません。
なぜなら、銀行という権力に対して、弱い立場の中小企業は
絶対に逆らえないからなのです・・・。
これに対して森長官は強烈な問題意識を持っているのです・・・。
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