捨てられる銀行 その5
この本では実名を挙げて地銀を非難しています。
ズバリ「横浜銀行」です。
特別保証が始まってまもなく、
「当行としては本制度を最優先課題として徹底推進する」
との内部文書が出て、
いわゆるプロパー融資から保証付き融資への切り替えを
全行上げて取り組んだそうです。
これはかつて国会でも取り上げられた有名な事件です。
これでは、銀行であることをやめてしまったかのようですね。
私もかつてブログで取り上げた神奈川の居酒屋チェーンが
この横浜銀行から強烈にいじめられたお話がありました・・・こちら
地銀トップの横浜銀行がそうなら、推して知るべしですね。
営業ノルマに保証付き融資の契約件数を掲げた
地域金融機関も少なくないそうです。
しかし、ここ10年くらい、確かに銀行の勧める融資は、
ほとんど、この「保証付き」です。
まるで、銀行本来のプロパー融資を放棄したかのようですね。
「保証付き融資が営業の入り口になっている」
それこそ
「稟議書の作成がメンドウなプロパー融資を
敬遠しがちな若い職員も増えている」そうですね。
「今では大手銀行から地銀まで、営業担当者が融資案件を
起案する際、まず手にするのが保証付き融資。穴埋め記入式で
高校生でも書ける書類の手続き」
なんだそうです。
銀行の担当者が会社の内容も、それこそ決算期すらも
知らない理由がここです。
さらに銀行に対する強烈な批判。
顧客回りをしなくなった銀行は、企業が何をどう作り、
どのように売っているのかを把握することもできない。
商流もつかめず、期末になると
「借りてください。私のノルマが達成できません」
とお願い営業・・・。
森金融庁長官には、こういう銀行は本当に「捨ててほしい」ですね・・・。
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