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2016年5月20日 (金)

理と情の狭間 大塚家具から考えるコーポレートガバナンス その7

結局、決着は株主総会でつける以外はなくなったのです。
2015年3月の株主総会に向けて、現役の会長と社長、
実の父と娘との委任状争奪戦、いわゆるプロキシ―ファイト
となってしまったのですね。

創業者の勝久氏はいったいどう思ったのでしょうか?
「こんなことなら上場公開しなければ良かった・・・」
そう思わなかったのでしょうか。
持株を分散しなければ・・・
社外取締役を入れなければ・・・
ワンマン経営を続けられたからですね・・・。

「会社は誰のものか?」

私の永遠のテーマがここにあります。
未公開企業なら、「会社はオレのもの」。
上場公開すると「会社は株主のもの」になるのですね。
これが法律的解釈。

株主総会の場面が実になまめかしい。感動すらします。
勝久氏が株主提案でマイクの前に立ちます。

「今回の経営をめぐる騒動は、すべて私の不徳の致すところです・・・」

情に訴えます。


実の母親千代子も一株主として発言し、これもこの録音がワイドショーの
格好のネタにもなりました・・・。


実の父や母からの馬事雑言に対して、娘の久美子社長は
「理」で平然と対応します・・・。


結果はご存知の通り、久美子氏の提案が通り、
父母は会社から追放されてしまいます・・・。


やっぱり、勝久氏は株式を「公開」しなければよかったと
「後悔」したに違いありません・・・。


勝久氏はやがて、所有している大塚家具の株式を売却し、
それをもとに新会社「匠大塚」を創業していきます・・・。

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