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2016年4月20日 (水)

町工場の娘 その8

諏訪社長は「3年の改革」でダイヤ精機を変えてしまいます。
なかなかの経営手腕です。
家庭の主婦が急に会社を引き継いで、ここまでできるものなのでしょうか。
3年改革の後に社員と行った社員旅行のくだりは本当に
泣けてしまいます。


また、これも書いてあったことなのですが、このような講演をすると

「ビジネススクールに行ったことがあるのですか?」
「MBAを取得しているのですか?」

と必ず聞かれるそうです。


答えは当然「NO」
経営学を体系的に学んだことはなく、本すら読まないそうです。


ではなぜこれができたか?
諏訪社長曰く、

「2代目だからこそできたのだ」と。


これ分かりますか? これこそ2代目経営者に読んで
考えていただきたいところなのです。


「創業社長は、エネルギーにあふれ、強力なカリスマ性や
リーダー・シップを備えている。勘やインスピレーションも働き、
それが良い結果に結びつくことが多い。なぜその決断を下したかという理由は
後付けできる。

それに対して2代目は、カリスマ性やリーダー・シップは圧倒的に劣る。
勘で動く自信がないから、すべての判断や行動の裏付けとして
合理性が必要となる・・・。」


つまり諏訪社長の経営哲学はコレです。

「物事には原理に基づいた原則があり、基本がある。基本があるからこそ
応用ができる」この考え方。


普通の家庭の主婦ではないですね。やはり、諏訪社長が工学部で学び
エンジニアとして働いた経験があるからこそ、身に着いた考え方なのですね。


そう考えると、創業者が娘に「工学部しか行かせない」といった
真の理由が分かってくるのです・・・。

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