ドキュメント パナソニック人事抗争史 その8
ここで私がよくこのブログで掲げるテーマ
「会社は誰のものか」
をつい考えてしまいますね。
松下家=創業家 としては、当然
会社=株主のもの
なのでしょうね。
正治氏は大株主でもあるのですから、オーナー一族としてふるまうのですね。
オーナーとして発想は、そこらの中小企業とまったく同じです。
息子の正幸氏に社長を継がせたいと思って至極当然ですね。
でも連結純利益を2589億円も上げる世界企業です。
全世界に数万人にも及ぶ従業員がぶら下がっているのですね。
会社=従業員のもの
とも当然いえるでしょうし、
全世界に松下製品を使っているユーザーが何千万人、何億人もいるのですね。
会社=お客様のもの
とも一方で言えるのでしょう。
面白いスピーチが残っています。
これは1997年(平成9年)のスピーチらしいですから、
山下氏が3代目社長を退任(1986年)してから11年後のことです。
正治会長の経営に対して、山下氏は痛烈批判しています。
「今の松下はおかしくなっている。孫というだけで松下正幸氏が
副社長になっている。役員陣の8割は正治会長派・・・」
ズバリ世襲批判をしているのですね。
その間ずっとこの正治氏が院政を続けていたことを意味します。
事実取締役会はすべて正治会長の顔色を窺って行われ、
反対する役員はすぐ辞表を提出させられたそうです。
まさに松下電器は本当におかしくなってしまったのでしょうね・・・。
正治会長の中小企業の社長のような発想が原因です。
大企業の社長さんにあるまじき発想。
ハッキリ書きます。
会社=オレのもの・・・。
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