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2015年6月10日 (水)

ドキュメント パナソニック人事抗争史 その8

ここで私がよくこのブログで掲げるテーマ

「会社は誰のものか」

をつい考えてしまいますね。


松下家=創業家 としては、当然 

会社=株主のもの 

なのでしょうね。
正治氏は大株主でもあるのですから、オーナー一族としてふるまうのですね。
オーナーとして発想は、そこらの中小企業とまったく同じです。
息子の正幸氏に社長を継がせたいと思って至極当然ですね。


でも連結純利益を2589億円も上げる世界企業です。
全世界に数万人にも及ぶ従業員がぶら下がっているのですね。

会社=従業員のもの

とも当然いえるでしょうし、
全世界に松下製品を使っているユーザーが何千万人、何億人もいるのですね。

会社=お客様のもの

とも一方で言えるのでしょう。


面白いスピーチが残っています。
これは1997年(平成9年)のスピーチらしいですから、
山下氏が3代目社長を退任(1986年)してから11年後のことです。
正治会長の経営に対して、山下氏は痛烈批判しています。


「今の松下はおかしくなっている。孫というだけで松下正幸氏が
副社長になっている。役員陣の8割は正治会長派・・・」


ズバリ世襲批判をしているのですね。

その間ずっとこの正治氏が院政を続けていたことを意味します。


事実取締役会はすべて正治会長の顔色を窺って行われ、
反対する役員はすぐ辞表を提出させられたそうです。
まさに松下電器は本当におかしくなってしまったのでしょうね・・・。


正治会長の中小企業の社長のような発想が原因です。
大企業の社長さんにあるまじき発想。

ハッキリ書きます。

会社=オレのもの・・・。

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