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2015年6月17日 (水)

「改訂新版」ふるさと納税って何だ? その2

実際にこの「ふるさと納税」がスタートしたのは平成21年度。
申告した人はわずか3万人、利用額は72億円。
それほど話題にものぼりませんでした。


それが東北大震災直後には、

「ふるさと納税を使って復興支援しよう」

というブームも手伝って、平成24年度の利用者はなんと74万人、
650億円へと急拡大しました。


でもその後平成25年度では、10万人、130億円まで下がってしまいました。

現在ではテレビなどマスコミで取り上げられたことから、
平成26年度では、13万人、140億円へと若干増えてきています。


そして今年度の税制改正で、もっと普及させるべく、
利便性のある大幅な改正が行われています。

でも、爆発的な人気とはならないのは、
「納税」という言葉がやはり誤解を生んでいるように思います。


これは実際には「寄付」なのです。
税の現場で働いている税理士として正直に書きますが、
国民の誰しも「納税」というのは好きではないのです。

なぜ「寄付」という言葉を使わなかったのでしょうか。


「ふるさとに納税する」とは、変な例えかもしれませんが、

そもそも「故郷に錦を飾る」

というような発想があったと思うのです。


歌手の北島三郎さんが生まれ育ったふるさと北海道に、
吉幾三さんがふるさと青森に感謝をして納税する・・・

そんなイメージは最初あったと思うのですね。


ただ何度も申し上げるように「納税」というところが「ミソ」なのですね。
私に言わせれば「ミス」なのですが・・・。


ですから、この制度は最初から「寄付」という言葉を使った方が、
やはり分かりやすかったですし、もっと普及したでしょう。


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