「改訂新版」ふるさと納税って何だ? その2
実際にこの「ふるさと納税」がスタートしたのは平成21年度。
申告した人はわずか3万人、利用額は72億円。
それほど話題にものぼりませんでした。
それが東北大震災直後には、
「ふるさと納税を使って復興支援しよう」
というブームも手伝って、平成24年度の利用者はなんと74万人、
650億円へと急拡大しました。
でもその後平成25年度では、10万人、130億円まで下がってしまいました。
現在ではテレビなどマスコミで取り上げられたことから、
平成26年度では、13万人、140億円へと若干増えてきています。
そして今年度の税制改正で、もっと普及させるべく、
利便性のある大幅な改正が行われています。
でも、爆発的な人気とはならないのは、
「納税」という言葉がやはり誤解を生んでいるように思います。
これは実際には「寄付」なのです。
税の現場で働いている税理士として正直に書きますが、
国民の誰しも「納税」というのは好きではないのです。
なぜ「寄付」という言葉を使わなかったのでしょうか。
「ふるさとに納税する」とは、変な例えかもしれませんが、
そもそも「故郷に錦を飾る」
というような発想があったと思うのです。
歌手の北島三郎さんが生まれ育ったふるさと北海道に、
吉幾三さんがふるさと青森に感謝をして納税する・・・
そんなイメージは最初あったと思うのですね。
ただ何度も申し上げるように「納税」というところが「ミソ」なのですね。
私に言わせれば「ミス」なのですが・・・。
ですから、この制度は最初から「寄付」という言葉を使った方が、
やはり分かりやすかったですし、もっと普及したでしょう。
« 「改訂新版」ふるさと納税って何だ? その1 | トップページ | 「改訂新版」ふるさと納税って何だ? その3 »
コメント