しんがり 山一證券最後の12人 その9
山一證券のことまだまだ語りたいことはたくさんあります。
でもまた筆を滑らしてはいけないので!?そろそろまとめましょう。
やはり冒頭で申し上げた通り、
「山一証券は大蔵省のスケープゴード」にされたのかもしれません。
なぜなら、破たん直後に「金融システム安定化法」が成立されたのですから・・・。
破綻させない選択肢はきっとあったはずですが・・・。
これだけ熱く、長々と山一證券を取り上げた理由を
最後に書いておきましょう。
実はこの現在の株高の背景もあるからなのですね。
日経平均が2万円を超え、証券業界は鼻息荒くなっていますね。
株高でウハウハの投資家も多いのかもしれません。
でも「相場の世界」であるからそこ、その先は誰にも分からないのですね。
でもあえて山一證券のことを取り上げて、かつて
「バブル崩壊の象徴として証券会社が破たんした」
この事実を忘れてはならないと強調したかったからなのですね。
特にこの本で取り上げた、しんがりを務めた12人がいたことを
知っていただきたいのです。
それどころか山一破たんの事実も風化させてはいけないとさえ思います。
そうでなければ、山一の社員の方々に申し訳ないとさえ思います。
バブル崩壊を知らない世代が、世の中の主流を占めてきました。
そういうことに何だか危惧を覚えているのです・・・。
これはある意味、戦争を知らない世代の代表が一国の首相を務め、
戦争や平和を「想像で」語る世の中になってきたのと
同じではないでしょうか。
(また滑らしたか!?)
最後にしんがりの隊長のこの言葉で終わります。
この言葉感動しました・・・。
「会社が潰れて全員が不幸になったか。否ですよ。
会社の破たんは人生の通過点にすぎません。
私はサラリーマンとして、幸せな人生を過ごしました。」
(がんばれ しんがりシリーズ おしまい)
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