しんがり 山一證券最後の12人 その8
東京百貨店の飛ばしの問題。
これは当時新聞報道でずいぶん叩かれましたね。
でもこの本に真相が書かれています。
その時の証券局長から、
「大和証券は海外に飛ばすようですよ。」
そう言われたようです。
これはまさに大蔵省の行政指導だったのですね。
つまり、具体的に言うと「東急百貨店の損失の出ているファンドを
山一が簿価で買取り(損失補てん)、そのファンドを海外の子会社に
買い取らせなさい。」ということになるでしょうか・・・。
20年以上の時を経て、まさにその真相が語られているのですね。
当時野村證券の社長さんも、損失補てんで問題になったとき、
「大蔵省のご承認をえてやった・・・」
そう発言しましたね。
まさにその当時の大蔵行政の実態がそうだったのですね・・・。
野村証券の社長さんのその発言は、全世界の誰よりも近くで
聞いたお話ですから、一生忘れられない大事件でした…詳しくはこちら
でも冷静に考えたら「飛ばし」を大蔵省の指導だったとしたら
今さらながら、これは大問題なのでしょうね。
大蔵省が「粉飾を薦めたこと」になりますからね。
まあ絶対にこれは否定し続けることでしょう・・・。
事実はどうあれ、書きましたように
90年(平成2年)の経常利益は2336億円なのですね。
1200億円くらいの含み損は償却でもすればよかったのですね。
税の専門家としては、
「損失補てんが損金になるか?」
という究極な難問が立ちはだかっていますが、
どうもこの当時の証券会社と大蔵省の「ズブズブの関係」!?
から考えたら国税庁くらい簡単に説得できたでしょう・・!??
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