しんがり 山一證券最後の12人 その1
GW休み中2度も読み、また3回目を読み直している本をご紹介します。
「サラリーマンって何だろう。」
「会社って何だろう。」
読みながら自然と思ってしまう本です。感動しました。
1997年(平成9年)11月22日。
「社員は悪くありませんから。」
あの社長の名言を残して破たんした山一証券。
なぜ破綻したか、その理由を事実に基づいて書かれたノンフイクション。
書いた方は清武英利氏。
この名前を聞いてピンとくる方は、間違いなくジャアンツファンです。
元読売巨人軍の球団代表ですね。
あの「ナベツネ」とケンカして解任された方です。
読売グループのドンに立ち向かうくらいの熱血漢。
そのジャーナリスト魂をむき出しにして真実を追求します。
「それで山一は破たんしたのか・・・」
私のような元証券マンとしては、すべてにおいて理解できる背景です。
当時の証券会社の実態をよく知るものに取っては
その丹念な取材力に驚きます。
清武氏は結局、
「大蔵省によって山一はつぶされたんだ・・・
スケープゴードにされたんだ・・・」
そう言いたかったのでしょう。
そう言うこと自体マスコミとして、今までタブーとされていたことですから。
清武自身が読売最高権力者に立ち向かったと同様の勇気で、
その大蔵省だけでなく、山一の当時の権力者に対して
責任追及していきます・・・。
その犠牲になったのは何も知らない社員。
その清武氏のジャーナリスト魂に感動しました・・・。
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