消費税増税先送り?(つづき)
昨日のお話お分かりになりましたでしょうか?
「増税先送り」が良いか悪いかという政治論議しているのではないのですね。
税の現場を見ている税理士としてオレコレ本当に思うのですね。
平成9年4月の頃を思い出してください。
消費税が3%から5%になった時なのですね。
あの時も、「便乗値上げはやめよう!」そんな世の中の雰囲気で
皆「我慢して」価格転嫁しなかったのですね。
そうしたら、いざ消費税を払う段になって、
「えっ!そんなに払うの!?」・・・その後消費税の滞納が増えました・・・。
今回も5%から8%になって値上げしていないところも多いのですね。
例えば駐車場の経営者の方が1台3万円で貸していたとします。
それでもこの4月の消費税の増税の際に3万円の端数が出るのは
メンドウだから次回の10%のとき(平成27年10月)に
値上げしよう・・・。
そういう人も実際多いのですね。
でもそうなると消費税増税先送りで値上げのタイミングを逸します。
こうなると困るのですね。
価格転嫁の問題は本当に悩ましいのですね。
では次に実際会った例から。
売上1億円で経費は人件費のみで8000万の会社があったとします。
2000万円の利益です。優良企業ですね。
消費税は前期は1億円の5%でしたから500万です。
今期は8%ですから売上1億円なら800万ですね。
でも「消費税の増税に合わせて昇給してください」という国からの要請で
3%上げていたとします。人件費は3%増の8240万ですね。
でもこの会社の利益は1760万円でもう減益なんですね。
でもこの会社はもし仮に円安の影響で20%減収となっていたら
どうなりますか?
もうすぐ赤字転落ですね。
でも消費税はどうなりますか?
8000万円の8%で640万円!前期より多く払わなければならないのです。
これは赤字だしもう払えないですね・・・。
もうこういうこと考え出すと、
健さんのDVDも見る暇もなかなかなさそうです・・・。
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