林原家 同族経営への警鐘 その5
どうもこれだけの巨額の粉飾をしていながら
この元社長は分からなかったというのですね。
巨額の報酬をもらい、かつ、仮払いでも貸付でも
巨額の資金を自由に使えた・・・。
それで会社はそこそこ儲かっていると思っていたようです。
経理については、実弟であった専務に任せていたのは
間違いないようです・・・。
本当に典型的な同族経営ですね。
でもなぜそれに気がつかなかったのでしょうか。
でもこの本には、その原因となった「兄弟間の確執」が
ありありと書かれています。
実の兄弟でありながら、ほとんどコミュニケーションが
取られず、兄弟間の溝が深まっていったようです。
林原家の長男としての絶対的な権威。
林原家の総領としての「神格化」されていたとまで
一方で、対的服従を誓わされた弟としての立場。
結果的に粉飾を続けざるをえなかったようです。
しかし、粉飾の手口があまりにもひどいです。
売上の架空計上から始まって、
土地を再評価して別途積立金に計上、
その別途積立金を特別利益に計上・・・。
損失として落とすべき金額を貸付金として計上・・・。
実に詳細にその手口が明らかにされています・・・。
ちょっとこのブログではアップできませんね。
しかし、そろそろ私の言いたいことをまとめましょうか。
いったい顧問税理士は何をやっていたのでしょうかね。
会計監査人がついていなかった林原としては、
会計の専門家は税理士だけです。
20年以上にわたって粉飾をし続け、
税金を払い続けていた・・・。
この事実を税理士は知っていたと思うのですね・・・。
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