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2014年4月30日 (水)

山奥の小さなタクシー会社が届ける幸せのサービス その8

熱く語ってきた「日本一のサービス」シリーズを
そろそろまとめましょうか。

なぜ中央タクシーがこれだけのサービスになったか。
これはこの本を読んで私なりに気が付いたのですね。
簡単に言えば「社員を褒め称える制度」を
作り上げたのです。

最初解説しましたが、タククシーという職業は
「誰にも監視されないのですね」

そこが問題なのです。
一旦乗務員がタクシーのハンドルを握ったら、
会社としてはまったく管理ができないのですね。
なかなかこういう職業は少ないのでしょう。


それで宇都宮社長はどうしたのでしょうか?

「独自のモニター制度」を実施しているのです。
これはどういうことかというと、
あらかじめ、お客さんに用紙を配布しておいて
乗ったときの感想を寄せてもらうシステムなのだそうです。
毎年1200~1300人もモニターになっています。
当然運転手は誰がモニターかは知りません。

中央タクシーに勤め出した「新米の運転手」なら
緊張するでしょうね。
乗せた誰がそういう方か分からないから。

でもこれは大事な点なのですが、
実は監視するためでもないのですね。
乗客に親切にすると、そのアンケートを社内で発表して
「褒めること」が目的なのですから。

これを読んだ瞬間、
ローソンの「ミステリーショッパー制度」(MS制度)を
思い出しました。こちら
あれはローソンの社員がお客さんになりすまして、
店での接客態度をチェックする仕組みなのでしたね。
お店の評価の基礎点にもなるコンビニ経営者にとっても
厳しいお話でしたね。

私なりの感想ですが、MS制度は「褒める制度」ではないのですね。
ハッキリいうと「叱る制度」なのです。
この差はお分かりになりますか?
タクシー車内に監視カメラを搭載しても
これは「叱る制度」なのですね。

「叱られないようにするサービス」と
「褒められようとするサービス」

どちらが優れたサービスでしょうか?
これこそが私なりに見つけた
「日本一のサービス」の生まれる理由なのです・・・。


(がんばれ 日本一のタクシー会社シリーズ おしまい)

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