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2014年3月11日 (火)

「逆境経営」旭酒造桜井社長 その9

3.11の今日に、「一人の酒好きの税理士」がいつまでも
日本酒を熱く語っている理由をそろそろ言いましょう。

獺祭の突き進む経営は、「日本の復興の一つの形」だと
思うからなのです。
日本は長く「稲作」が伝統産業でした。
でも現在は「コメ余り」。
相次ぐ「減反政策」で稲作離れが進んでいます。

でも獺祭が目指しているように
「日本で米を作り、その米で酒を造り世界に販売していく」
そんな発想は今後進むべき一つの方向ではないでしょうか。

獺祭が使用するお米は「山田錦」でしたね。
かつては年間40万俵も取れたのですが、現在は32万俵。
そのうち8分の1の4万俵を獺祭が使用しています。

獺祭は現在、50億円もかけ設備投資を実施しています。
これにより現在の3倍の年間500万本の生産ラインを
築こうとしています。
それには山田錦が8万俵必要となるのです。
もっともっと日本の農家にコメを作ってほしいのですね。

「山口県の小さな酒蔵」が目指していることを
日本全国でやってみればよいと思うのです。


ワインのような輸出高になるには、
まだまだ先の事かもしれません。
ただワインがたどってきた道を
これから日本酒がたどるかもしれないのです。

そのためには、まず「日本酒の関税を撤廃」しなければ
いけないのですね。
この本では知ったことですが、海外に輸出するには
関税と酒税があまりにも高すぎるのです。

例えば日本酒を台湾に輸出しようとしたら、40%もの関税が
かかります。それがワインだと10%ですむのです。
フランス政府がワインを輸出拡大に向けた努力の成果なのですね。
日本人がこれだけワイン好きになったのは
そういう背景があるからなのですね。


これは日本の政府が、今まで日本酒を輸出させようなんて
思ってもいなかったことからくるのです。

関税を決めるのは、実は「国税庁」なのですね。
でも国税庁は、内国の税収を上げることに躍起で、
諸外国の関税何て、まったく考えてもないことなのですね。
(内緒ですがそう書いてありました)

ただ、ようやくTPPで日本酒の関税撤廃が叫ばれるように
なってきたようです。


もっと言うと、輸出することも大事なのでしょうけど、

「世界でお米を作り、現地で日本酒を作る・・・。」

それくらいの発想を持つ若者が増えてほしいですね。
そうなれば世界中に日本酒愛好家が増えてくるのですから。

なんだか希望が持てるようになってきたと思いませんか・・・。


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