「逆境経営」旭酒造桜井社長 その3
コンサルタントに任せて成功する経営者は
なかなかいないのですね。
いままでご紹介した経営者では、
サイゼリアが成功した例で筆頭に上げられますね。こちら
私はここですぐ思い出しましたね。
中川政七商店。こちら
中川社長の言葉を借りるまでもなく、
どうせコンサルタントにカネをだすのなら、
「ブランディング」のための投資をすべきだったのでしょうね。
1990年頃から、旭酒造は「獺祭」を作り出し、
その後試行錯誤しながら、美味しい【純米大吟醸】を作ろうとするのですね。
「獺祭」の知名度を上げるために、つまり「ブランディング」のために
ここでカネを使うべきだったのでしょう。
結局、地ビールの大失敗で完全に事業基盤がゆらぎます。
それどころか、「旭酒造はあぶない」そんな噂まででてしまいます。
何より、会社にとって大損失だったのは、
会社の先行きに不安視して、杜氏が辞めてしまうのですね。
酒蔵でいうところの杜氏は、まさにもっとも大事な「キーパーソン」です。
残された社員はわずか20代の若い社員4人。
それと膨大な借金。
普通ならそこで潰れてもおかしくなかったのでしょう。
ここで社長は開き直るのですね。
まさに「逆境に強い」
「完全に社員のみによる酒造りに転換」したのですね。
杜氏を必要としない酒造りなのですね。
私は読んで初めて知ったのですが
「純米大吟醸なら経験を必要としない」
これは驚きなのですね。
杜氏が酒を作るものと思っていた私ですが、
まさに逆転の発想。
酒造りは、「杜氏が冬場に作るもの」という業界の常識まで
覆します。
社員が通年作れるように、完璧な空調設備をもつ醸造設備を作り、
「四季醸造」の体制を引くことができたのです。
これなら社員を雇っても1年中働けますからね。
そこで最初ご紹介した、「スパークリング獺祭」も
できた訳なのですね。
この社長のベンチャースピリッツに脱帽します。
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