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2014年2月27日 (木)

「逆境経営」旭酒造桜井社長 その2

ではまず、この旭酒造のある周東町獺越(おそごえ)という地域は
どんなところかご紹介しましょう。

東京の私には、まったく土地勘がないのですが、
旭酒造のHPに地図がでていますね。

Map_2


広島駅から山陽本線で50分、JR「岩国駅」があります。
その岩国駅から、1~2時間に1本しか走らない「岩徳線」に乗ること40分、
やっと周防高森駅に。
そこからさらに車で山中に入るところ15分のところにあります。
まさに山奥の「過疎地」ですね。

新幹線の「新岩国駅」というのがありますが、HPでは
「乗り換え時間が長いので岩国駅から乗り換えてください」
と指示までされています。


酒蔵のある地域の人口は、戦後3000人いたらしいのですが
今や500人の「超過疎地」。
そこに「へばりついて」(失礼!)旭酒造は大成功したのですね。


そんな過疎の企業が、なぜ成功したかはこの本を読んで
いただきたいところなのですが、社長曰く、
「宅急便」と「IT」なのですね。
これは大変参考になるお話なのでしょう。


ではここで 桜井博志 社長のご紹介。
1950年生まれ。現在63歳。
江戸時代(1770年)から続く旭酒造の3代目。
1984年4月急逝した父親の後を受け、34歳で社長に就任。

でも当時の旭酒造は、
山口県岩国市のなかでも「ドンベの」4番手メーカー。
「いつ潰れてもおかしくない」状況だったようです。

しかも当時は、今と違って、普通酒の製造のみです。
この新社長、地ビールの製造や、
紙パック詰めの酒を販売するなど、
次々に新ビジネスを手がけ、いろいろ苦労されたようです。
まさに「経営者としての苦しみ」を味わいます。

もがきながらも、その後の吟醸酒ブームやバブル景気などで、
多少脇が甘くなったのでしょうか。
社長就任から15年ほどたった1999年。
ついに大事件が起こります。

当時の売上は2億円ほど。それなのに
総投資額が4億8000万!
経営コンサルタントのいわれるがまに、

「大道芸を見せながら地ビールを売る」
奇想天外なレストランを開店!!

「当然」と言ったら失礼かもしれませんが、
これがものの見事に大失敗!!

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