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2014年1月22日 (水)

海賊と呼ばれた男 その4

大長編ノンフィクションですから、突っ込みどころ満載なのですね。
まだまだ続きます。

経営者として考えていただきたいところに絞ってご紹介します。

田岡商店(出光興産)の創業以来の5つの社是

「社員は家族」
「非上場」
「出勤簿は不要」
「定年制度は不要」
「労働組合は不要」

明治時代ならまだしも、平成の現代から考えてみると
トンデモナイ社是ですね。
そもそも社長のことを「店主」というのですから。
ですから店主から見たら社員は「店員」
「店員はぼくの息子」そう考えているのです。
だからこそ出勤簿も定年もない。
労働組合なんて皆考えもしないようです。

「そんなの古い話さ」と切り捨てる人もいるでしょう。
「こういう経営者もいたのか」私はそう思うのですね。

田岡商店は終戦後、社員は全部で約1000人いました。
そのうち海外に6割。
終戦直後は、海外資産は没収され、当然ですが、
石油が輸入できなくなった以上、石油関連の仕事も一切なくなります。

会社の倒産の危機ですね。
こういう状況なら、普通の経営者、いや多分99.9%の経営者は
人員整理を始めるますね。

ところが、この社長は一人も首を切らなかった。
それどころか中国から引き上げる際には、中国人労働者に
きちんと退職金まで支払ったくらいです。
当時、そんな日本企業はどこにもなかったそうです。

店主が「社員を家族と思うから」なのでしょうね。
でも石油の仕事がないから店員全員が「門外漢の」ラジオの修理など
何でもやって食いつなぎます。

社長も自分の財産を売り払ってでも、社員に給料を払います。
こんな企業はなかなかないです。

このノンフィクションがどうして大ベストセラーになったか
よく分かります。

窮地に陥った中小企業が再生する策を
教えてくれているからこそ読まれたからでしょうか・・・。


ただ出光興産は鐡造がいなくなってから、
上場し、出勤簿も定年制も導入されたのです・・・・。


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