「奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり」その7
中川政七商店について、まだまだ語りたいことは
たくさんあるのですが、もう年の暮れなのでそろそろまとめましょうか。
まず、「ブランドとは、差別され、かつ一定の方向性(=らしさ)を
もったイメージよにより、商品、サービスあるいは会社そのものを
プラスにするもの」
と彼は定義していますね。
これは少し難しいですか。
じっくり考えてみてください。
ただ、中川理論では非常によいことをいっています。
「新ブランドよりも業務改善」
そうなのですね。すべての経営者は何かというと、新商品、新ブランドを
はじめたがる。でも新ブランドには開発にお金も時間もかかるのですね。
新ブランドよりも業務改善の方が確実に経営の改善に結びつくのです。
これはすべての中小企業にとって、大変耳の痛いお話ではないでしょうか。
業務のフローは最適か?
無駄な支出はないか?
コストダウンできることはないか?・・・
確かにそうなのでしょう。
それとブランド作りより、まず社長の経営方針を確立し、社員に正確に伝えることが
大事と言っています。
それを説明するために、彼のコンサルティングの際に、必ず相手先に作ってもらう
「三種の神器」を、最後にご紹介して終わりましょう。
・グランドデザイン
・中期経営計画書
・年間スケジュール
グランドデザインは長期的な航海図ですね。簡単にいえば、社長の思い、
会社をどんな会社にしたいのかです。
具体的な「ゴール」を思い描くことだそうです。
中期経営計画書とは、そのビジョン達成に向けた3~5年の行動計画です。
それを単年度に落とし込んだのが、年間スケジュールですね。
どうでしょうか?
ここまでやっている会社少ないのではないでしょうか?
ブランドという「特効薬」が欲しがる経営者に
実は、もっと大事な足元をまず固める戦略なのですね。
しかし、何度も申し上げますが、まだまだ30代の若い経営者ですが
大変しっかりしています。まいりましたね。脱帽です。
この「中川理論」はきっと経営に役立つ法則だと私は思います・・・。
(ガンバレ!13代目シリーズ おしまい)
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