「奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり」その6
中川政七商店研究を続けていくうちに、良い本に出会えました。
この中川社長は、まだ経営者になってわずか10年くらいですが
もうすでに、いろいろな会社のコンサルまでやっているのですね。
もちろん、中川政七商店での成功がその土台になっているのは
間違いないのですが、彼の考えているブランディングが
よく分かります。
中川政七商店自体は、300年も続く老舗ですから、
やはり、普通の中小企業にとっては、やはりピンとこないのですね。
紹介されている会社には社歴の古い会社もありますが、
わずか数十年の会社もでてきます。
そういう会社を、なんとこの若社長が丁寧にコンサルされています。
年齢や経験は関係ないのですね。
こういうところを素直に学んでいただきたいのです。
よほど勉強されたのだと思います。
この中川社長は、説明しましたが、京都大学法学部卒で、
司法試験に挑んだものの、当然ですが経営学の専門ではありません。
大学卒業後、富士通に就職されたものの、わずか2年間で営業を
やっただけなのですね。
家業である会社に就職してから、すべて勉強されたのでしょう。
必至になって経営学を勉強され、自分の会社を立て直したのだと思います。
私自身も素直にこの本から学びました・・・。
この本の後半にある「経営編」は彼の経営に対する考え方ですね。
「中川理論のバイブル」だと思います。
私は「聖書」を読むように何度も読み返しました。
この箇所だけでも読んでいただくことをお勧めしておきます。
最初の一言は私は、頭をガツンとやられたような気がしました。
経営編の最初の言葉。
「すべては決算書から始まる」
この方のコンサルは過去5年間の決算書を読むことからスタートするのです。
日頃決算書を「作っている」税理士として、素直に感心しました。
経営者として会計学を相当勉強したのだと思います。
しかも大事なことは、売上を、販路(地域)別、顧客別、
商品カテゴリ別、商品別に分析するのですね。
もちろん、売上だけでなく、仕入、利益率、回転率など
考えられることはすべて分析するのです。
こんなことまでやっている会社は少ないのでしょうね。
「決算書を作っている」会計事務所として思います。
でもこれは会社経営にとって、本当に大事な事なんだと
今さらながら、思い知らされました・・・。
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