「奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり」その5
「中小メーカーのブランディングにおいて『小売りをやる』ことが
もっとも現実的で有効な手段である」
中川社長は大変役に立つことを言っていますね。
メーカーが小売りをやることは当然リスクあると
思うのですね。
確かにメーカー側から見れば、小売りというのは
まったく別の商売なのです。
中小企業の顧問税理士として感じるのは、実は
「小売業と卸売業というのは昔から仲が悪いのです。」(内緒ですが本音です)
「小売りは卸売りをバカにして、卸売りは小売りをバカにする・・・」
「売れないのは・・・のせい・・・」とよく聞く話ですね。
そんな状況でメーカーが小売りにまで進出するのは
難しいと思うのですね。
でも中川社長はこう言い切っています。
「顧客の声というのを商品企画に継続的に反映することができる」と。
確かにそうですね。
ここで、この本の主題であるブランディングについて、
ツッコみたいのですが、ブランディングを語るときに
私はある企業を思い出します。
あの「ワイキューブ」ですね。
「企業が生き残るにはブランディングが絶対必要」と
会社の利益をすべてブランディングのための広告宣伝費につぎ込んで、
挙句の果てには倒産してしまいましたね。こちら
でもワイキューブの考え方とは全く違うのですね。
中川社長は
「広告にお金をかけない」
「広告にお金をかけるくらいなら、社員の給料を上げる方が百倍良い。」
実は、この本でワイキューブがコンサルタントとして登場しています。
中川政七商店が初めて新卒採用に踏み切ったときに
ワイキューブにコンサルをお願いしたそうです。
年間700万円も支払って。
中川社長が賢いと思ったのは、翌年から自社で新卒採用を
することにしたそうです・・・。
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