「ニーサ」ってなにさ? その3
ニーサの「本質」を探るために、ある証券会社の
「ニーサ講座」にのこのこ行ってきました。
平日の午後だったので、参加者は退職者と主婦が多かったですね。
これが夕方以降なら若いOLさんやサラリーマンも来るのでしょうね。
皆それなりに感心がかなり高いようです。
税の専門家として「ニーサ」の税務をよく知りたかったのですが
どうも素人さん向けに、「非課税でお得です」という説明しか
なかったのですね。
これは大事なことなのですが、「メリットしか説明していない」のです。
ニーサの税務で、「素人さん向け」に説明することは2つだけです。
1.NISA口座で購入した株式投信、上場株式等の売買益や
分配金・配当金等が非課税になる制度
2.非課税投資枠は毎年100万円まで。
非課税投資期間は投資を始めた年を含めて5年間。
要するにこれだけ。
あとはリスクを分散するためには、NISAには、
「国際分散投資を前提とした海外の証券投資信託」が安全でお勧めです・・・。
もうこの商品説明ばかり・・・。
多分これを聞いた方は
「5年もあれば値上がりすることもあるだろうから、
非課税のメリットを受けられるのかな・・・
なるほど証券投資信託が安全か・・・」
そんなことくらいしか思わないのでしょうね。
「でも売却したあとはどうなるの?」
は思うかもしれませんが、どうも相場の世界を知っているものとしては
「でも下がった場合はどうなるの?」
結構これが大事なのですね。
証券会社での説明会では、一切これに触れていませんでした。
パンフレットに小さく書いてありましたが・・・。
まあこういう「ネガティブ情報」というのはセールスとしては
振れない方がよいのでしょうけど・・・。
でもこういうことが5年後あたりに、きっと問題になりますよ・・・。
これは元証券マン税理士としてハッキリ書いておきましょう。
ニーサは上場株式や株式投信が「値上がりすることを前提」とした
税制上の優遇策なのですね。
ですので、「値下がりした場合」は基本想定していないのです。
こんなこと書く税理士は私だけでしょうけど、
「国民の幸せのために」ハッキリ書いておきましょう。
「ニーサはギャンブルと同じです・・・!?」
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