「競争力」三木谷浩史・良一著 その5
三木谷社長は、
「終身雇用制度の下では、やはり生え抜き社長しか生まれない。」
そういっています。つまり、
「生え抜き社長ではダメだ。」と考えているのですね。
その終身雇用制度への批判を、ちょうど現在行われている「日本シリーズ」を
例にあげて説明しましょう。
まさにジャイアンツの原監督が、そうですね。
特に原監督は「ジャイアンツ愛」という言葉を作ったくらい
「こてこての」ジャイアンツの生え抜き。
一方楽天の星野監督は、ぞ存知の通り、中日出身。
「そんなことに拘っているから強い選手は育たない」
彼のポリシーみたいですね。
このあたり、プロ野球とは比較できないでしょうけど、
ビジネスの社会でも、雇用をより流動化し、
競争原理を働かせるために、彼が考えていることは、
ある意味うなずけるお話だと思いました。
ここで説明したいのが、「ホワイトカラー・エクゼプション」という制度。
多分聞いたことないでしょうね。
こんな恐ろしいことを?彼は考えているのですね。
これは、「ホワイトカラーに対して、役職手当など厚遇する代わりに
使用者側に解雇事由の権利を与える制度」
だそうです。
これも、ダンダリンが聞いたらすぐ飛んできそうなお話ですね!?
この制度は主にドイツにおいて行われ、雇用の流動化が
進んでいるというのです。
特に、弁護士事務所、会計事務所、コンサルタント事務所など
「プロフェッショナルファーム」として認められると
即採用されるらしいので、我々のような業界には好都合なのでしょうか・・・。
日本でも2007年の厚生労働省の案では、年収900万以上の
ホワイトカラーに導入することが提案されたこともあるらしいです。
彼の提案では、彼は年収900万どころか、
400万以上でも導入すべしと考えているみたいですね。
これが実施されると、私のような年代になってから、「ハンコ押すだけの」高給取りは
日本では存在しなくなってしまいそうですね。
でもやはり、この三木谷提言も、「日本的ガラパゴス政策」を
取り続けたい経済産業省あたりに、多分握りつぶされたのでしょうね・・・。
三木谷社長は、なかなか恐ろしい男だと気が付いてきました・・・。
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