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2013年10月24日 (木)

「競争力」三木谷浩史・良一著 その2

三木谷社長のいいたいことはたくさんあるのですけど、
一番考えさせられたのは「ガラパゴス論」ですね。

「ガラパゴス」って分かりますか?
携帯のことを「ガラケー」と呼ぶこともありますね。
あれこそ、まさに「ガラパゴス」。

Galapagos

ガラパゴスとは、そもそもエクアドルから西方約900kmの太平洋上に
浮かぶ諸島のことをいいます。
これだけ遠いと、他の島々との接触がなく隔離された状態だから
独自の進化を遂げた動植物が多く存在しているのですね。

まさにそれに例えているのです。
日本も島国ですから、他国と接触しないで、独自に進化したものが
多いということなのです。

具体的にいうと、特にIT技術などで国際規格と違う方向で
進化してきています。
日本の携帯に関して言えば、ワンセグ、着メロ、着うた、
赤外線通信、電子マネーなどいろいろ多機能ですね。
これこそ、「ガラパゴス」
世界標準とは異なっているのですね。
Iモードというのも日本でしかまったく通用しません。


このガラパゴス化を三木谷社長は、非常に危惧しているのです。

「だからこそ、世界標準で戦えない」のだと・・・。


ではなぜこれだけの「ガラパゴス化」が生じているのでしょうか?
三木谷社長はズバリ指摘しています。

「経済産業省主体の保護政策」が諸悪の根源であると・・・。

昔、「護送船団方式」という政策がありましたね。
まさにその名残が、「経済産業省主体の保護政策」

つまり、日本独自の基準や、非関税障壁を作って、
日本のマーケットだけで企業が成り立つようにしているのですね。
経済産業省が「過保護な企業」ばかり育て上げているから
国際舞台で戦えない企業になっていく・・・。

もっといえば、世界標準で戦えない企業は潰れてしかたがないと
までいわんとしています。


例えば世界では「スマートテレビ」が売れているそうです。
スマートテレビとはテレビにパソコンやインターネットの機能が
ついたもの。実に便利そうですね。
でも日本ではあまり普及しないですね。
なぜかというと、

「そんなものが売れたら、テレビがインターネットになって
テレビをみなくなるから・・・」

そうなると困る人がでてくるのです。
テレビを見なくなると広告収入が入らなくなりますからね。

だから、総務省や経済産業省が中心になって、
国内しか通用しない独自の方式をわざと作っているのだと・・・。
スマートテレビなんか作らないで、4Kでも8Kでも高品質なテレビを
作らされているのですね。
本当は世界の人々はそこまで高品質なものを求めていないのです。
だから世界でまったく売れない・・・。
これもガラパゴス・・・。


お分りになりましたか?
ガラパゴスの意味・・・。

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