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2013年10月10日 (木)

破綻―「バイオ企業・林原の真実」林原靖著 その12

半沢直樹から始まって、銀行の無責任問題や、悪徳弁護士問題・・・
いろいろ「固有名詞をあげ」熱く語ってきましたが、
そろそろ文句を言われる前に?終わりましょうか。


でも、なぜこれだけ熱く語ってきたのでしょうか。

「岡山という地方の特殊な会社の問題さ・・・」
「あれだけ資産ある会社なんてそうそうないから関係ないさ・・・」

そう思われるのは至極当然でしょうけど、
この事案は、中小企業経営者には「他山の石」とすべき事案
だと思うからですね。

特に2代目、3代目で、先代の築き上げてきた財産を
引き継いだような経営者には、非常に参考になるはずです。

そういう会社の従業員は、会社が赤字でも
「オーナーに資産があるから何とかしてくれるだろう」
そう思いがちです。

これは現場を見ている税理士として本当に思います。それこそ
「会社が赤字でも社長は多額の給料を取っている・・・」
そう思ったとたんに、従業員は真面目に働かなくなるのです。

もし、稲盛氏のアメーバ経営を取り入れたら、林原はもっと収益性の
高い企業になっていたのでしょうね。

靖専務も指摘していますが、

「結局工場の稼働率は2割以上あがったことはなかった・・・」


こんな不採算のお話はアメーバ経営なら、すぐ分かったはずなのです。
銀行の言うことを聞き多額の借金をして、インターフェロンの製造工場を
作った・・・でもそれでもまったく儲からなかった・・・。

「なぜ儲からないのか。どうすれば良くなるのか。」

社員全員で必死になって考えるのがアメーバ経営だったはずですね。
しかも社員全員が燃えるような心を持つ「自然性」

そのためには、
「林原は何のために存在するのか。」
利他の心で必死に皆で考えるのが稲盛経営術の神髄でした。

社長だけが「自己満足の」メセナ活動に専念して
たった一人が名声を受けているだけではダメなのですね。

社長の「思い」をいかに社員に伝えるのかが大事なのでしたね。
でも社長が毎日昼前に来て2時にさっさと帰ってしまう会社では、
何も社長の思いが伝わらなかったのでしょう・・・。


林原という素晴らしい企業がなぜ消え去ってしまったか
お分りになりましたでしょうか。


五嶋みどりさんのこれからのご活躍を心から祈念して
終わります・・・。


(半沢直樹がいてくれたら シリーズ おしまい)

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