落ちこぼれでも成功できる(ニトリの経営戦記) その7
「小売店がメーカーと直接取引をする」ということは
どういうことか、もう一度「しつこく」説明しましょう。
例えて他の業界でいうならば、
ゼネコンの下請け業者が元請を飛ばして仕事を直接取りに行く・・・。
大手広告代理店の下請け業者が元請の代理店を飛ばして
仕事を直接取りにに行く・・・。
そんな感じですが、まさにどの業界でも「掟破り」
まさに「タブー」なのですね。
簡単にいえば、業界の秩序を乱すことにもなるのですね。
家具業界でいえば1000円で作られたテーブルが、
確かに流通過程で6000円になってしまう・・・
でも家具とは輸送が大変ですよね。
しかも保管のコストもばかにならない・・・。
問屋としても、流通の過程における保管コストや輸送コストを
価格に乗せないと商売が成り立たないのですね。
「問屋をすっ飛ばす」ということは問屋の仕事、つまり、
輸送や保管に従事している人の仕事を奪うことになりますしね。
ただ、価格を下げるという意味で、これを思い切って断行したのですね。
これこそ「常識を破る非常識」
ここで、読みながら自分のアルバイト体験を思い出しました。
今から30年以上前のことですが、学生時代によく家具問屋の
バイトしたのですね。
扱う商品はじゅうたん、カーペット。
あの頃はライフスタイルの変化の影響で、こういう商品がよく売れていたのです。
じゅうたん販売は得意でよくやりましたね。
大川栄策の「タンス担ぎ」ではないですが、今でもじゅうたん3本くらいは
楽に担げますよ!?
問屋さんは、ホームセンターのバーゲンがあると
トラックでじゅうたんを大量に運んで
店のハッピを着て店員の手伝いをします。
閉店になると売れたじゅうたんの補充をして帰るのですね。
結局問屋さんは何をしていたかというと、
じゅうたんの輸送と保管、さらには販売までしていたのですね・・。
まさにこれだったのです。
当然ですが、問屋さんのコストは、すべて販売価格に跳ね返っています。
学生時代によくやった理由は結構ギャラが良かったからですね・・。
ただ残念ながらこの家具の問屋さんは、
数年前ですが倒産してしまいました・・・。
流通価格をさげるということは、中間でマージンを取っていた業者の
仕事を奪い取るということでもあるのですね・・・。
どうですか?
ニトリがなぜ26年間増収、増益であるのか
だんだん分かってきましたか・・・。
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