1泊4980円のスーパーホテルがなぜ「顧客満足度」日本一になれたのか? その5
スーパーホテル経営のそろそろ結論を言いましょう。
なぜ日本一になったのでしょうか?
私は「山本イズム」の徹底がその理由だと思います。
山本会長の思いがこの「経営指針書」と「FAITH」に
盛り込められています。
それを経営幹部から新入社員まで徹底的に浸透させているのです。
よく毎日朝礼で「社是」を唱える会社もあるでしょう。
でもただ唱えるだけでは意味がないのですね。まさに「絵に描いた餅」
どうやって徹底させているかが、このスーパーホテルの秘密を知る「カギ」
なのです。
よく「マニュアル経営」という言葉が言われますが、
コンビニやファミレスでの「違和感」をよく感じますね。
山本会長は、「マニュアルを越えたところにサービスがある」
と、さらに上のレベルを要求しています。
そのランクアップのために、社員同士のコミュニケーションを
重視すために「話し込み」という、独自な研修時間を
設けているのだそうです。
「チャレンジシート」に、自分の目標を書かせ、
「ランクアップシート」に、その目標達成のための行動計画を
一週間単位と一か月単位で書かせ、それを上司と社員が共有して、
それを前提とした徹底した「話し込み」をする・・・。
そんな独自の研修です。すごいですね・・・。
最後に面白いことが書いてありました。
現在スーパーホテル105店舗のうち、93店舗が、
ホテル未経験の「素人」支配人なのです。
日本一のホテルの支配人は、皆名門ホテルの経験者かと思ったら
そうでもないのですね。
ホテル未経験の素人支配人を、この「経営指針書」と「FAITH」で
徹底させ、接客のプロに育て上げているのです。
支配人は原則「夫婦」一組で4年契約。全員ホテルに住み込み。
その4年間で「山本イズム」を理解し、
まさに「日本一の接客サービスのプロ」になっていくのだそうです。
ただ感心したのは、会社側も決して「一生スーパーホテルで
働くことを求めない」そうです。
実際に、住居完備だから開業資金も貯めることできるので、
飲食店経営者などに独立する者も多いそうです。
これは素晴らしい制度ではないでしょうか。
これから独立開業のご相談を受けたら、
「一度スーパーホテルでサービスの神髄を学んでみたら・・」
そうアドバイスするかもしれませんね。
なぜに日本一になったのか。お分かりになりましたか?
それは「人『財』の育成」、
その一言につきると私は思うのです・・・。
(がんばれ! 日本一のホテルシリーズ おしまい)
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