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2013年7月18日 (木)

1泊4980円のスーパーホテルがなぜ「顧客満足度」日本一になれたのか? その4

スーパーホテルが設立されたのが、1989年12月。
この年月を聞いてすぐピンとくるでしょうか?

1989年12月29日、日経平均の最高値38,915円を
つけた時です。
まさにバブルのピーク。

あの時は、誰もが株も土地もまだまだ上がる・・・
そう思って浮かれていましたね。

その誰もが浮かれていた時に、「低価格のビジネスホテル事業」を
始めたのです。
「手取りが25万円の若者が、クリスマスに赤プリの一泊5万円の部屋を
リザーブするあの時代」に・・・。

当初苦労したのは想像に難くないですね。
スーパーホテルの第一号店は博多のホテル。
事実なかなか受けいられなかったようです。

しかし、その直後のバブル崩壊。
総量規制で不動産業種向けの融資が事実上ストップしてしまいます。

「全ての銀行から見放され、あとは民事再生しか考えられなかった・・・。」

本当にどん底まで落ちてしまいます・・・。
この本ではその最悪の状況は詳細に語られていないのですが、
経営者として最大の挫折を味わったのでしょう。
バブルはじけて多額の負債を抱えた時
「それまでの自分の考え方をどれだけ後悔し、反省したか・・・。」


でもこの会長の素晴らしさ、それでも立ち直り、
そこで悟るのですね。

「企業には経営理念がなにより大切なのだ」と。

スーパーホテルの経営理念実現のための具体的な行動を
示す「経営指針書」を作り、各経営幹部に徹底するのです。


さらに、ホテルで働く支配人、副支配人に向けて、
経営指針書に書かれたものを、分かりやすくコンパクトにまとめたものを
「FAITH」(フェイス)として、常に持ち歩くように徹底させます。

これは、リッツカールトンの有名な「クレド」と同じですね。


スーパーホテルが拡大したのは、やはりデフレ時代になってから。
その苦しみぬいた間に、山本会長は、「経営指針書」と「FAITH」で
バブル崩壊という最大にのピンチを切り抜け、
新たな成長を遂げたのでした・・・。

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