不格好経営(DeNA創業者 南場智子著)その3
DeNAが1999年に誕生し、その年の11月、
ネットオークションの「ビッターズ」が誕生します。
その苦労話というか、「ネタ」は何度か読んだこともあるし、
テレビでも何回か聞いたことがあります。
それで、そのお話は割愛しますが、そのあとが大変だったのですね。
2000年3月にITバブルが崩壊してしまうのです。
このあたりの時代背景も含め、前回ご紹介した、
サイバーエージェントと比較しながら読むと面白いのですね。
そもそも、ネットオークションのビッターズなんて
すいませんが知りませんでした。
後発でかなり苦労したようです。
起業してずっと赤字です。
創業時の株主であったリクルートとソネットから資本引き上げを
通告されます。
このあたりまさに、南場氏の経営者としての「胆力」が
ためされたのですね。
マッキンゼーの花形コンサルタントから、
鳴り物入りで経営者になったものの、でも実際の現場はまったく違った・・・。
題名の通り、まさに「不格好経営」。
2001年3月に、親会社のソニーやベンチャーキャピタルなどから
5億7000万もの調達を達成し、この危機を乗り越えたのです。
サイバーエージェントが潰れそうだった時に、楽天の三木谷さんから
10億円を都合してもらって、何とか生き延びたお話を思いだしました。
まさに「胆力」なのですが、DeNAは創業から4年間ずっと赤字。
どんどん資本を食いつぶしていきます。
2003年3月、初めて黒字になりました。
普通の経営者なら、それまでに潰れていても
おかしくなかったのかもしれません。
南場氏はその黒字の決算書を見て、初めて涙を流したそうです。
社長在任12年間で涙を流したのはその時の一回だけ・・・。
南場氏が真の経営者になった瞬間でした・・・。
その時のエピソードが正直書いてありました。
「黒字になって年棒を大幅に上げた。年収に800万に。」
「そんなもんか・・・」
「大幅に」ということだから、それまで多分月収40万か50万か・・
そう思いませんか。
これは正直大したことない額ですね。
普通の中小企業の社長さん並です。
2004年3月の売上が16億円。それで翌年なんと
マザーズに上場してしまうのです。
普通の中小企業の規模なのです。
なんだか、できそうな気がしてきませんか・・・。
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