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2013年6月26日 (水)

不格好経営(DeNA創業者 南場智子著)その2

この本が面白いと思ったのは、DeNAがそもそも
マッキンゼーのコンサルタントが作ったということなのですね。

南場氏はマッキンゼーで10年以上働き、パートナー(役員)まで
上り詰めた方です。
その南場氏が、マッキンゼーの入社3年目の川田尚吾氏と
入社2年目の渡辺雅之氏を誘って起業します。
そのビジネスモデルは、マッキンゼーが当時のソネットに
提案したネットオークション。

今ではヤフオクなど、たくさんありますが、1990年代では
まったくなかったビジネスモデルだったのですね。
しかも、そのソネットとリクルートが5000万ずつ出資してくれます。

「こんな持参金つきの起業で、しかもマッキンゼーのパートナーが
経営者なら失敗する訳がないではないか。」

当時は皆そう思ったのでしょうね。
でも経営は「コンサルタントの言うようにうまくいかない」のですね。

「やはりそうか。」

これが妙に納得して、そこが面白いのです。
会社経営の経験のない経営コンサルタントはやはり意味がないのです。

「コンサルタント時代は、クライアント企業の弱点やできていない
ところが目についてしまい、大事なところに気が付かなかった」

「マッキンゼー時代のクライアントにばったり会ったりすると、
今もとても恥ずかしく、土下座して謝りたくなる」

これは南場さんの反省を込めた本音です。
本当にそうなのでしょうね。
ではコンサルタント時代が起業に役立ったかというと、
直接的にはあまりないらしいのですね。
もし将来起業するなら、コンサルティング会社ではなく、
事業会社で修行すべきとまでハッキリ言いきっています。

これも本音なのでしょう。
意思決定のプロセスを重要視するのがコンサルティング会社。
しかし事業リーダーにとって、それと同等以上に重要なのが
「選んだ選択肢を正しくする」
しかも決める時ときも、実行するときも、
リーダーに求められるのは「胆力」なんだそうです。


現在南場さんは「孫社長のかばん持ちをしたい」と書いてありました。
個人的には、これからまたマッキンゼーの社長にでもなったら、
本当によいコンサルができるのではないでしょうか・・・。

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