「雑談力が上がる話し方」(齊藤孝著) その3
ビートたけしなど芸能人は雑談がうまいのは当然ですが、
接客業でもこの雑談は重要であると以前ご紹介しましたね。
Hugeの新川社長 こちら と 桜澤女史 こちら です。
雑談力から、相手の情報を仕入れ、それをデータベース化し、
感動する接客をする・・・。
ビジネスに直結する雑談力でしたね。
齊藤教授は、雑談の名手として「大阪人」をあげていました。
関西の方は、総じて話好きが多いですからね。
よく東京と大阪の違いで強調されるのは、
「東京でタクシー乗っても運転手は話しかけないけど、
大阪でタクシー乗ると必ず運転手は話しかける」
そんな「都市伝説」がありますからね。
齊藤教授は「大阪人は東京人より体温が高いから」と
また新たな「都市伝説」を発表していました・・・?
さて、雑談力最後に、税理士としての「雑談力」の経験談を
ご披露しましょう。
我々税理士は会社の税務調査の立会いをよくします。
通常5年に一回くらい、どんな会社での税務署が税務調査に
くるのからなのですね。
朝の10時から税務署の調査官が各会社を回るのです。
ベテランの調査官だと必ず、この「雑談」からスタートします。
対応する社長さんも慣れないからか、最初は緊張していますからね。
調査官もこの緊張をほぐすためか、わざととりとめのないことから
話し出します。
「天気」、「芸能ネタ」、「スポーツネタ」などなど。
本来は、税務調査の午前中は、会社の概況などを聞くのが
主なのですが、こういうベテラン調査官はなかなか話も面白い。
「税務署の人も面白い人がいるのだな・・・。」
1時間も雑談していると、だんだん社長の緊張がほぐれていくのが分かります。
調査官がニコニコしながら、
「社長はゴルフお上手なのですか?」
もうすっかり緊張がほぐれた社長は、
なんと最近月例コンペで優勝したことまで自慢しだします。
「マズイ!」隣で聞いている私としてもドキッとする場面です。
でもベテラン調査官は、相槌打ちながら、社長の自慢話で
盛り上がっています。そうこうしていて午前中は何もせず終了。
午後の調査から、本番スタート。
調査官は真面目な顔に一変し、交際費の総勘定元帳を丹念に見ていきます。
社長がプライベートでゴルフをしていないかチェックするのですね。
「さきほど社長は月例に参加されたと言われていましたが、
お一人で参加ですね。本業とは関係のないプライベートですね。
経費は否認します・・・。」
恐ろしい話ですね。こうなってしまうのですね。
雑談も時には気をつけなければいけないのです。
でも最近の若い調査官は雑談が下手です。
5分くらいで間が持たなくなって、
「ではそろそろ始めましょうか・・・」
となります。
そういう若い調査官も、きっとこういう本を買って
勉強しているのでしょうか・・・。
(雑談シリーズ おしまい)
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