「社長は少しバカがいい」エステー鈴木喬会長 その5
社長に必要なのは「運・感・度胸」
この方の経営哲学をもっと掘り下げます。
社長に就任した際に、この方の「纏持ち」として掲げた旗印は、
「コンパクトで筋肉質な会社を目指す」
まず13人もいた役員から減らします。
役員を減らすことは社長にしかできない仕事です。
その次に何をしたか?
徹底的に在庫を減らしました。
エステーにはかつて「シャルダン」という大ヒット商品がありました。
1971年に発売され、売れに売れました。
シャルダン=エステーのようなイメージでしたから。
しかし、その後それほどヒット商品は出なかったのに
商品アイテムは860種類もあったそうです。
当然在庫の山なのですね。
これに着手したのですが、何故か社内の猛反発を受けます。
どうしてそうなのか、これは笑えました。
社員数500人の会社に開発部隊が60人もいたからなのですね。
60人もいれば、毎年一人一品開発していくだけで、
どんどん新商品がでますね。
開発会議に出席するだけで、給料をもらっている人が
増えすぎてしまったのでしょう。
この開発会議も止めさせ、在庫を減らし、
商品アイテムも300にまで削減。
大ナタを振るったのですね。
新商品の数も1年間に一品まで絞りこみました。
そこで、開発されたのが「消臭ポット」
「ポット、ポット♪ しょ~しゅ~~♪ ポット♪」
このCMで有名ですが、これに賭けたのですね。
ここでも社内で大反対された。
今までの企業風土とは全く違っていたから・・・。
そこで社内に「大ボラを吹いた」
これこそ「社長は少しバカがいい」の意味ですね。
「今日の朝方、枕元に女神が出てきましてね。
『消臭ポットでエステーは救われる』
とのお告げがあった。
だから販売目標は1000万個にしようと思う。」
バカな風を装い、社内をまとめたのです。
会社の進むべき方向を明確にさせた。
その結果、この消臭ポットは爆発的に売れたのですね。
本当に年間1000万個をやり遂げてしまったのです。
社長に必要なのはまさに、「運・感・度胸」
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