愛されるサービス(新川義弘著) その5
「ホスピタリティは50:50の関係から生まれる」
この意味何度も考えました。
なかなかこの意味が分からない所でしょうね。
「日本ではウエイターが下僕のサービスをしている」
そう彼は言っているのです。
「下僕」といったら失礼ですが、「給仕」という言葉は
普通に使いますよね。
日本人は相手に尽くすサービスこそが最高のサービスと
思いがちではないでしょうか。
たとえが悪いかもしれませんが、
「織田信長の草履を身体で温めたという木下藤吉郎のサービス」
つまり、全身全霊で尽くすのでしたね。
これを美徳とするのですね。
レストランでは「お客様はまさに神様です」の精神。
お客様が神様なら、ウエイターこそ家臣ですね。
これが、欧米では、まったく違うと言っているのです。
「下僕」という上下関係ではそのサービスができないのです。
対等な関係、つまり「50:50の関係」から生まれるといっているのです。
もちろんビジネスがらみの食事なら、あまり出しゃばらず
「優秀な給仕役」に徹します。
でもそれが、誕生パーティならどうでしょうか。
自分のパフォーマンスをすべて出すくらいの勢いで
入り込んでいくのだそうです。
その切り込み方をこの本で詳しく披露しています。
例えば、くだんのブッシュ大統領のお忍びの席でもそれを
発揮したのだそうです。
「Mr.President. Would you like ・・・」という堅苦しい英語を使わずに
「Please call me HIRO」と切り込んでいく・・・。流石です。
だからこそ米国の要人が来店するのです。
欧米流のサービスの神髄が分かっているから・・・。
さらに言えば、50:50の関係さえ築くことが出来たら、
相手の食事の好き嫌い、ワインのお好みから始まって、
その方の素性、生き方、考え方まで話してくれるかもしれません。
ここでまた熱心なブログファンなら気が付くでしょう。
阿川佐和子さんの「聞く力」と桜澤香さんの「ビジネス版聞く力」と
まったく同じなのだと・・・。
相手から情報を聞き出して、相手を望む方にもっていくのです・・・。
つまり、顧客認知度を高め、予知力を磨いていく。
こうすれば顧客満足度が上がるのに間違いはないのです。
だからこそ
「ホスピタリティは50:50の関係から生まれる」
分かりましたか?
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