碁会所経営学
今日は囲碁のちょっとさびしいお話。
「風鈴会」という私の所属している囲碁の会があります。
それが毎月行われる碁会所が、なんと今月閉鎖となってしまいました。
もうかれこれ7、8年くらい通ったでしょうか。
新宿駅から徒歩3、4分で実に近くて便利な場所、
しかも碁盤も20面くらいのこじんまりしたよい碁会所だったのですけどね。
風鈴会自体はほかの場所で継続されるのですが、誠に残念なお話です。
ところで「碁会所」というところはご存知ですか?
まず囲碁やらない人には一生行かない所ですね。
どんな仕組みかというと、入場料にあたる「席料」
(今相場で1000円~1200円)を払えば
一日中囲碁を打っていることができる囲碁愛好家の「社交場」です。
囲碁が好きな方は分かりますが、打つ相手を探すことが大変なのですね。
しかも自分と同じ棋力(実力)の方と対戦する方が面白いので、
そういう相手がなかなかこういう場所でいないと探せないのです。
私が小学生だった40年前によく父に連れられて碁会所に
行きました。
あの頃の碁会所は本当に盛んで活気がありましたね。
新宿だけで10か所くらい。私の住んでいた池袋でも5か所はあったでしょう。
そこに土日行くと本当に超満員です。
しかしあれから40年。
囲碁人口がそれほど減ったとは思わないのですね。
「ヒカルの碁」ブームから、小中学生の大会が増え、高校生でも打つ人が増えた・・・。
要するに碁会所で打つ人が減ったからなのでしょうね。
つまり、最近碁を始めた人でさえ行かない人も多いのです。
どうしてか分かりますか?
「ネット」で簡単に囲碁が打てる時代になったからなのですね。
一日1000円払わなくたって、月会費1000円くらいのネット会員は
たくさんありますし、それこそ無料のサイトさえありますからね。
ただ私なんかの年代では、やはり碁盤を通して打つのが好きですね。
相手の顔を見ながら打つ方が楽しいのですね・・・。
しかし、一方で税理士として経営的に碁会所のビジネスモデルは
正直もう成り立たないとさえ感じています。
都心の一等地で一日1000円の「席料」では採算合うはずないのですね。
ある意味ここのオーナーの決断は正しかったのかもしれません。
しかも、再来年の消費税が増税されたらどうなるでしょう。
1000円の席料を「1080円」とか「1100円」にしなければ
やってけなければならないのは自明の理だからです・・・。
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大阪で碁会所の管理人をしているものですが
興味がある記事でしたのでカキコしてみました。
当店も長年やっていますが、やはり経営は厳しいですね。
かといって多くの方に来て頂いているので潰すわけにもいかない状況です。
今の碁会所は他に利益を上げる手段も考えるか
人を多く集める・値上げや高いコースを組まないといけない感じですね。
何か良い方法があればよいのですが・・・
投稿: 碁会所管理人さん | 2013年2月 7日 (木) 17時33分
碁会所管理人さん
コメントありがとうございました。
ブログ管理人の吉田です。
HP拝見しました。40年間やられているのですか。すごいですね。
まさに私の囲碁歴と同じです。
時間制というのも面白いと思いました。
しかし囲碁人口の高齢化は避けて通れない課題です。
高齢者の多い税理士会でも全国大会が昨年で終了しました・・・。
日本棋院などもっと組織だってやってほしいですね。
永年の愛好家として切に思います。
頑張ってください。
投稿: 吉田信康 | 2013年2月 7日 (木) 17時53分
無料で碁を打てる施設を、市や区が作ったのも大きな影響かも・・・・
青山碁盤店(新宿御苑近く)など囲碁関係の方々を応援しています。
投稿: オセロ名人 | 2013年10月10日 (木) 21時08分
オセロ名人様
コメントありがとうございました。
オセロの名人ですか。すごいですね。
オセロの発明者の方と碁を打ったことあります。碁もお強い方でした・・・。
投稿: 吉田信康 | 2013年10月11日 (金) 10時03分